2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K18148
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩上 佳史 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60597441)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 膵がん / 術前治療 / 治療抵抗性 / cMet |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題3, 4として、これまでin vitroにおいて化学療法暴露、放射線照射後に膵がん細胞におけるcMetの発現を中心としたがん幹細胞マーカーの発現が上昇することを確認してきたが、同様の結果を複数系統の膵がん細胞株においても確認し、再現性を得ることができた。特にcMetに着目して解析を追加したところ、放射線照射後にcMet high fractionが有意に増加すること、またそれらの細胞が高い浸潤能を有していることを確認した。2系統の膵がん細胞株(MIAPaCa2, PSN1)を用いたcMetの強制発現およびクローニングに成功したため、mRNAの網羅的発現解析に提出し、結果が得られたところである。cMet強制発現クローンにおいては、放射線照射後のcMet high fractionと同様に高い浸潤能を有することが確認できた。cMet強制発現クローンにおけるmRNAのパスウェイ解析を行うことで、浸潤能の増加、治療抵抗性獲得の機序解明を目指す。これまで研究課題1, 2において臨床検体を継続して回収してきたが、化学療法暴露、放射線照射後に膵がん細胞のcMet発現が上昇するかどうか臨床検体において解析する。また、網羅的発現解析によりcMet強制発現の有無で発現差の大きい遺伝子を候補として抽出し、臨床検体におけるプロファイルについても確認をする。これまで研究課題1, 2において回収してきた症例の臨床経過とともに上記で得られた情報を整理し、報告を予定する。
|