膵癌患者における口腔内細菌叢の網羅的検索による新たな診断方法・予後解析の確立

2019 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K18162
• Research Institution: Wakayama Medical University
• Principal Investigator: 北畑 裕司 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (00535338)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: 膵癌 / 口腔内細菌叢

Outline of Annual Research Achievements

予備実験を行い研究計画の実験方法および解析方法の正当性を確認できている。しかし、一部は検体採取時期の見直しを行った。このことは、口腔内細菌叢は日内変動が強く、また食物採取、口腔ケアの実施のタイミング、基礎疾患、睡眠等々により大きく変動することが判明した。そのため、口腔内細菌叢解析のための検体採取のタイミングを厳密に管理する必要があることが判明した。これは過去の報告においても、検証されていることであるが、よりエヴィデンスの高い研究とするために非常に重要な知見であった。このことにより、今後の研究遂行において、非常に有意義な前進があったと考える。
上記理由により研究計画の見直しをおこなったため、患者リクルートの開始が当初より遅れる形となった。また、年度後半になりCOVID-19の感染拡大の影響のため、感染防止策を講じているため、患者リクルートを停止している状況である（口腔内検体を採取する際に感染リスクが非常に高くなると考えたため）。
研究解析の1項目である酸化ストレスおよび炎症マーカー測定に関しては、前倒しで行うこととし、現在、検体採取を行い、順次、研究解析を進めている。現在までに、再発に関する因子として非常に強い傾向があると考えられており、解析途中ではあるが、非常に期待の持てるものであると考えている。引き続き、検体採取、解析を行い、再発ならびに予後などの規定因子の検討も加えて、研究を継続したいと考えている。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

予備実験の段階で、当初の予定では想定できなかった検体採取のタイミングに問題が生じたため、研究計画の見直しを行った。このことから、患者リクルートに時間がかかっており、当初の計画からやや遅れた状況となっている。
また、年度末後半には、COVID-19感染拡大の影響により、口腔内細菌叢解析のための検体採取に問題が生じている（感染予防のため）ため、患者リクルートを停止している状況である。

Strategy for Future Research Activity

上記の理由により、研究計画の遅延を認めるが、COVID-19感染拡大の影響が終息すれば、早急に患者リクルートを再開したいと考えている。現在は、研究計画はconfirmされた状態であるため、再開できれば速やかに患者リクルートができるものと考えている。

Causes of Carryover

COVID-19感染拡大の影響により、感染予防の観点から患者リクルートを停止停止しているために次年度使用額が生じています。感染が終息次第に患者リクルートを再開する予定である。