2019 Fiscal Year Research-status Report
オピオイド因性痛覚過敏における小胞体ストレスの関与の検証
Project/Area Number |
19K18232
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
飯田 高史 旭川医科大学, 医学部, 助教 (40468442)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | MnSOD / SOD2 / OIH / opioid |
Outline of Annual Research Achievements |
頭部よりL3までのカテーテル留置後(day5)で雄性Sprague-DawleyラットのCCIモデルを作成した。疼痛閾値が低下したことを確認した後(day15)モルヒネを5日間腹腔内投与した(モルヒネ投与量: day 1;10,15 mg/kg. day2;20,25 mg/kg. day 3;30,35 mg/kg. day 4;40,45 mg/kg.day5;50,55mg/kg)(day20)。day15とday20で、モルヒネ投与によるHyperalgesiaの出現頻度はなかなか安定せずむしろ疼痛閾値は上昇する個体も認めた。これはモルヒネの全身投与によって 必ずしも疼痛閾値が低下せず、鎮痛効果が得られる個体、期間が存在する事を意味する。モルヒネ投与期間のさらなる延長が必要と考えられ、55mg/kgのモルヒネを継続投与したところday45の時点でも再度疼痛閾値の低下は認められていない。 当初MnSOD産生ベクターとして考えていたHSVは国内の供給がなく、マイアミ大学でも既に生産が中止していたため、これに代わり神経細胞内でSOD2を産生するvectorの効果を現在検証中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
CCIモデルにモルヒネ投与したものの、Hyperalgesiaをきたすまでに45-50日かかり、それも安定しなかったため研究の進捗状況に遅れが生じている。また、SOD2産生ベクターについても当初予定していたものが使用できないという状況で、新たに検証が必要となっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
モデル作成に時間がかかるため、研究期間の延長を視野に入れている。このまま結果が得られない場合、CCIモデルへのオピオイドの全身投与モデルを中止し、L3へのカテーテルから直接脊髄にモルヒネを投与する事でOIHをきたすように調整したモデルを作成し研究を継続する。
|
Causes of Carryover |
研究進捗状況が遅れているため、必要とするベクターや抗体の購入を見合わせている段階である。
|