2019 Fiscal Year Research-status Report
肺炎における肥満パラドックスの微小循環生理学による病態解明への挑戦
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19K18251
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization National Disaster Medical Center |
Principal Investigator |
満田 真吾 独立行政法人国立病院機構災害医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 麻酔科医師 (80636431)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肺炎 / 肥満パラドックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、肺炎病態における肥満パラドックスの病態生理をin vivoで解明することである。特に肺炎病態の肥満マウスとコントコールマウスでグリコカリックスに代表される内皮細胞機能及び白血球の遊走反応や粘着能に着目する。 まず、コントロールマウス群において肺炎モデルの確立を試みた。予定ではLPSを鼻腔から投与する予定であったが気管挿管による気管チューブからの投与へ変更し、LPSからの体重の変化量および死亡率を観察し至適投与量について検討した。そののち、コントロールマウス群、中等度肥満群、高度肥満群を作成するにあたり市販のコントロール食、中等度脂肪食、高度脂肪食(RESERCH DIET社)を与えた。 また研究の計画段階では作成した各群に対して肺観察窓を作成した後に肺炎病態モデルを作成し観察を行い、3群の「血管透過性」「グリコカリックスの厚みの測定」「グリコカリックスの断片の定量」「白血球粘着能の評価」の4つの項目を測定し、肥満マウスとコントロールマウスの肺炎病態下において、生体肺血管内皮細胞の機能及び肺の組織学的変化の差がどのように現れるかを観察する予定であったが、肺観察窓の作成の修練に時間を要すると考えられたことからまずは、肺炎病態下での血液生化学検査および肺胞洗浄液中の細胞の観察、定量を行った。肺胞洗浄液に関してはフローサイトメトリーにより、肺胞洗浄液中の細胞分布を観察している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属病院の人員不足により研究可能な日数が予定より少なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した3群のフローサイトメトリーによる解析を進め、肺観察窓の作成練習も同時に進めていく。 最終的には観察窓においてグリコかリックスを観察し、3群間を比較する。
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Causes of Carryover |
所属病院の人員が減少したことにより研究時間を十分に確保できず物品の購入が計画通りにいかなかった。
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