2021 Fiscal Year Research-status Report
運動療法の鎮痛効果に対するキヌレン酸の役割~慢性痛に対する新たなアプローチ~
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19K18255
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
宮崎 信一郎 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (30411359)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | キヌレン酸 / キノリン酸 / 運動療法 / 神経障害性痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の研究チームは以前の研究課題より、内因性NMDA受容体作動物質のキヌレン酸およびキノリン酸の神経障害性痛に対する効果を検証してきた。今回は痛みが慢性化する機序の解明を目指し、運動療法の鎮痛効果に対するキヌレン酸・キノリン酸の役割を検証するために以下の知見を得た。 1.神経障害性痛に対して、キヌレン酸は神経障害性痛に起因する行動様式を改善したがキノリン酸は効果を認めなかった。 2.キノン酸は、うつ症状に関係すると思われる体重減少を引き起こした。 3.既存の報告の追試で、神経障害性痛に対して運動療法の効果を認めた。 4.運動療法の強度の検討に難渋している。運動強度が高い場合、運動ストレスからうつ症状を誘発し、痛みを増強する可能性もあり、強制水泳テストと砂糖水消費テスト等のうつ症状の評価を合わせて施行する必要も考慮している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
代表者の勤務が非常勤に変更になり、研究に割くエフォートの割合が著しく低下したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究可能日に、大学院生と共同で研究を推進する。神経障害性痛モデルに運動療法(3段階強度)を行い痛みの行動様式の変化を検討する。 先行研究で運動療法の鎮痛効果は証明されており、上記②の評価を用いた行動様式も改善を認める可能性が高い。また、運動強度により鎮痛効果が増強されるかを検討する。運動強度が高い場合は、運動ストレスからうつ症状を誘発し、痛みを増強する可能性もあり、強制水泳テストと砂糖水消費テスト等のうつ症状の評価を合わせて施行する必要も考慮する。
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Causes of Carryover |
研究代表者の勤務が非常勤になり、臨床業務に割くエフォートが増大し、研究に割く時間を確保できなかった。そのため、次年度使用額が生じた。次年度の予定金額は、強制水泳テストと砂糖水消費テスト等のうつ症状の評価に使用を考えている。
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