2021 Fiscal Year Research-status Report
筋弛緩拮抗薬投与後の再クラーレ化危険因子とそのメカニズム解明に関する研究
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19K18263
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
村松 隆宏 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (80807446)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 再クラーレ化 / 残存筋弛緩 / 筋弛緩薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はコロナウイルスの影響を未だに受けており、手術件数などは回復してきているものの、昨今の状況を考慮し、患者のリクルートは停止しており、本研究の進行は停止していた。 そのため、その他の研究活動をすすめていた。これまでに得られた症例のデータ検討から、筋弛緩拮抗薬の投与後、筋弛緩薬の血中濃度はどのように変化するかを検討したところ、再クラーレ化の発生機序についての仮説を裏付けるものであった。 しかし筋弛緩状態は、筋弛緩薬の血中濃度のみに依存せず、患者の状態(体格、筋肉量、肝腎機能、心機能、加齢、神経の状態、カルシウムイオン/マグネシウムイオンバランス、併用薬など)に大きく依存するため、さらなるデータ集積と詳細な検討が必要であることを確認した。 また本年度は、臨床麻酔学会とMSD株式会社のインターネット講演会においてそれぞれ、自身の研究内容の紹介とともに残存筋弛緩、再クラーレ化の危険性についてなどの講演を行った。 また、昨年度ヨーロッパ麻酔学会にて高齢者における、再クラーレ化が発生している症例とそうでない症例について、筋弛緩モニターで得られたデータをより詳細に解析し、4連反応のうち、筋力を示すT1と減衰を示すT4の変化速度が大きく異なっていることを発表した。その内容の論文化に向けて、執筆準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度はコロナウイルスの影響を未だに受けており、手術件数などは回復してきているものの、昨今の状況を考慮し、患者のリクルートは停止していた。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルス感染症の感染者数は増加しているが、周術期関連の状況が安定してきたため、患者のリクルートが可能となってくると思われる。患者リクルートが可能となり次第、研究をすすめるとともに、データ整理、論文執筆、学会発表なども合わせて行っていきたい。
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Causes of Carryover |
これまで筋弛緩モニターの単体機が発売されていなかったことも研究進行を障害する一つの要因であった。今回単体機が発売されたため、購入を行ったため、物品費が嵩んでいる。またコロナウイルス感染症に伴う研究の遅延により、次年度の使用額を繰越とし、消耗品購入や学会発表や論文執筆のための費用とする計画である。
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Research Products
(1 results)