2019 Fiscal Year Research-status Report
インビボ神経活動イメージングを用いた蘇生後脳症における鎮静薬の脳保護効果の検討
Project/Area Number |
19K18299
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
中原 真由美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90707514)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 麻酔 / 蘇生後脳症 / 神経活動イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
心停止後に自己心拍が再開しても心停止後症候群により、予後は依然厳しい。特に蘇生後は生存者の10%に脳後遺症を認め、脳指向型集中治療が必要となる。α2作動薬のデクスメデトミジンは、ベンゾジアゾピン系鎮静薬と異なり、呼吸抑制作用が軽微であり、神経保護作用や炎症反 応抑制効果も報告されており、蘇生後脳症の患者の予後を改善する可能性がある。本研究では、マウス虚血モデルを用いて1)大脳インビボイメージング法を用いて脳虚血再灌流後の脳活動をリアルタイムに解析し、2)蘇生後の認知機能への鎮静薬の影響を調べることにより、デクスメデトミジンの脳保護作用について機序も含めた検討を行う予定である。当年は全身麻酔下でマウス(C57BL/6, オス,)に気管挿管を行い、中心静脈ライン、動脈圧を確保する。心電図、体温計を装着し、吸入酸素50%に維持し人工呼吸を行い、中心静脈から塩化カリウムを投与し、心停止を誘発する。8分間の心停止後、100%酸素による人工呼吸の再開、エピネフリンの投与、胸骨圧迫を行い、蘇生を行う。蘇生後自己心拍を確認し、鎮静薬であるプロポフォール、デクスメデトミジンの投与を行う。 認知機能の評価として、それ自体は恐怖反応を喚起しない刺激音と同時に電気刺激(フットショック)を与えて条件付けをおこなう。音刺激のみですくみ行動が誘起されるようになる条件づけ恐怖行動実験の学習を心停止前におこない、蘇生後にマウスに音を聴かせ条件刺激(音)のみですくみ反応が出現するか評価する。また、新奇性のある物体への探索行動を評価する物体、位置認識試験も行い、蘇生後脳症の認知障害への鎮静薬の影響について検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当年はまず、行動実験、免疫染色等検討に必要な実験手法の手技の確立を行った。マウスの心肺停止モデル作成に難渋し、進捗状況としては遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
心肺停止モデル作成を行い、鎮静薬であるプロポフォール、デクスメデトミジンの投与を行う。マウス虚血モデルを用いて1)大脳インビボイメージング法を用いて脳虚血再灌流後の脳活動をリアルタイムに解析し、2)蘇生後の認知機能への鎮静薬の影響を調べることにより、デクスメデトミジンの脳保護作用について機序も含めた検討を行う。
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