2019 Fiscal Year Research-status Report
Heuristic research of ICU big data : Cost beneficial intensive care treatment with artificial intelligence
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19K18311
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
志賀 卓弥 東北大学, 大学病院, 助教 (90539074)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 集中治療 / コスト / データベース / 原価計算 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績は過去5年分(約10,000例)の東北大学ICU入室患者の電子診療録データ、重症「システムデータ、DPC/PDPSデータを含むレセプトデータ、薬剤やSPD物品などの消耗品の原価データ、職員の給与データ等を1つのデータウェハウス内に格納した。 そのデータベース上で重症系システムの血圧や心拍数といったバイタルデータ等から算出した重症度スコアと、とDPC/PDPSのE/FファイルとDファイル、大学病院会計システムからの会計データの紐づけまでおおむね完了した。 患者重症度スコアのAPACHE2、SOFAにおいて一部の患者のスコアリングは、現場の入力不備や未入力のデータがあり、カルテ情報を確認しながらクリーニングを行うとともに、それらのスコアリングの自動算出の試みも行い報告した。 集中治療部門の原価計算も並行して行い、背景となる会計、財務データの集積、およびデータクリーニングを行い2017年度のICU部門原価計算を完了した。これは、国立大学病院管理会計システムHOMAS2のデータを利用しており、ほぼ同じ方法で部門原価計算が可能であり、他病院間比較を行うことが可能になる。この一部も報告した。 今後、重症度データとコスト情報の機械学習を行うにあたり、現在機械学習用ワークステーションのセットアップを行っている。学習データのクリーニングを進め、因子、因果を抽出し、モデルの構築が可能かどうか研究をすすめていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
取得したデータから、ICU全体の部門原価計算情報を入手できた。そのため、延べ入室患者情報から、平均した患者一人当たり1日の原価を計算することができた。 しかしながら、DPC/PDPSのE/Fファイルから、大まかな患者一人当たり、1日ごとの原価情報は分析することは可能であるが、行為点数、回数など、DPC/PDPSで算定できな内容は、事務側で初めから入力しないというオペレーション上の問題もあり、詳細な患者一人当たり、1日ごとの原価情報分析が実現できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現在データのまとまっている2017年度のほか、病棟移転などで複雑になっている各年度のデータを整理していく。 その後は、それらのデータから、機械学習を駆使して、重症度、医療コスト、診療報酬額の関連や個々の状態遷移について何らかの規則性や、強い交絡要因を見出す。解析では臨床や医療経済に精通した研究協力者とともに、データをつねにチェックしてクリーニングを行い、ノイズを少なくする。また同時に赤字にすることなく、救命・治癒に繋がった症例(最良解の例)を選び出しておく。
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Causes of Carryover |
予定使用額と、購入金額に差があったため若干の次年度使用額が生じた。消耗品の購入に充てる予定である。
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