2022 Fiscal Year Annual Research Report
Heuristic research of ICU big data : Cost beneficial intensive care treatment with artificial intelligence
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19K18311
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
志賀 卓弥 東北大学, 大学病院, 講師 (90539074)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 集中治療 / コスト / データベース / 原価計算 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年からの東北大学集中治療室(ICU)入室患者の電子診療録データ、集中治療部門システムデータ、DPC/PDPSデータ等と、消耗品の原価データ、職員給与データ等を統合。厚生労働科学研究伏見班のDPCデータベースを取得、当院データとの比較した。 2017年4月から1年間に当院ICUに入室した2,077人で、入室期間中の収支が、10万円以上の赤字群とその他の群の2群に分類した。赤字群は(10.59日、9.6%)、その他群(3.09日、2.1%)よりもICU滞在期間が長く、死亡率も高かった。ICU部門の総支出は12億3571万円(病院支出の2.85%)であり、内訳は人件費(63.4%)、医薬品費(11.8%)、医療材料費(11.3%)、減価償却費(6.74%)、手数料(6.5%)であった。ICU支出額は、生理的重症度を示すSOFAスコアやAPACHE IIスコアと関連があった。 2017年4月から4年間の6,745人で、患者の1日平均入院費が10万円以上またはそれ以下を目的変数とした。SOFAスコア、臨床的項目を含む22の説明変数を使用し、ランダムフォレストアルゴリズムを用いて予測モデルを構築した。予測精度は78.5%、AUCは0.859であった。SOFAスコアはコスト予測に有効であることが示唆された。 伏見班DPCデータベースを用い、2020年4月から1年間の本邦ICU入室患者7,100,883人を特定した。専門スタッフ配置が必須である特定集中治療室管理料1/2または必須ではない3/4(ICU1/2またはICU3/4)に分類した。ICU1/2とICU3/4の比較で得られる質調整生存年(QALY)として算出した増分費用対効果比(ICER)(円/QALY)とした。ICU1/2はICU3/4よりもICU患者死亡率の低下と関連し、ICERも小さく、費用対効果が高いことを示した。
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