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2019 Fiscal Year Research-status Report

水素吸入は補助的治療手段になりうるか?ショックモデルを用いた検討

Research Project

Project/Area Number 19K18324
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

藤崎 宣友  岡山大学, 大学病院, 助教 (90732644)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords出血性ショック / 水素
Outline of Annual Research Achievements

本研究はラットショックモデルを用い、酸素吸入とショックに続発する臓器不全の関与を明らかにし、さらに水素吸入の有効性を分子生物学的に探求するため、①酸素吸入がショック患者の臓器障害を助長しているのか、②水素吸入がショック患者において臓器保護効果を有し臓器不全を軽減するのか(抗炎症作用など)、③水素吸入が酸素毒性を軽減するのか(抗酸化作用など)についてラット実験モデルを用い検討する。加えて水素吸入効果の客観的指標に、血液を用いた酸化ストレス度、抗酸化力を測定し検証することを目的としている。
救命救急センターで高頻度に遭遇する“ショック”を呈する重症患者において、日常的に行われている高濃度酸素吸入に、臓器保護を目的とした補助的治療手段として水素吸入療法を追加することを想定している。救命目的に行われている酸素吸入が酸化ストレスを増大させ、ショック患者の臓器障害を助長している可能性が示唆されるため、水素吸入の臨床応用に向けた基礎となるデータの構築していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

ラット出血性ショックモデルは確立された手技であるものの、安定した手技とラット状態を維持するには相当の習熟が必要であった。当初予定では計3本のカテーテルを挿入する予定であったが、侵襲程度の均質化を図るため内頸動脈、静脈の2本に変更、挿入するカテーテルの選別を新たにすることで手技の確実性を確保した。またショックの持続時間を60分から、30分、120分と変更しコントロールとする時間の検討を行った。分子生物学的には有用性が示唆されるものの、水素の有用性が期待された結果は得られず再検討が必要となる。

Strategy for Future Research Activity

確立されつつあるモデルにより検体数を確保し再検討を行う。炎症性メディエーター、抗炎症性メディエーター、血管内皮関連因子の発現量をrealtime RT-PCRを試行し測定していく。また酸化ストレスマーカーの検出も併せて行う、dROMs testやBAP testを行う測定機器の手配は済んでいる。可能な範囲で敗血症性ショックモデルの予備実験を施行する。
また臨床研究計画書の作成も済み、承認を得しだい臨床検体を収集していきたいと考えている。

Causes of Carryover

(理由)
実際に実験で使用した消耗品は実験室内で共有できるものも多かったため、備品購入などの支出が少なかった。また予定していた情報収集のための学会も、今般の事情により中止となったため計上した支出が減少した。
(使用計画)
これまで通り実験計画を遂行していく。また今年度は研究成果を学会で発表していく予定である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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