2021 Fiscal Year Research-status Report
肺毛細血管内皮細胞障害に対する水素ガスの有効性の検討
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19K18325
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山田 太平 岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (00465684)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肺毛細血管内皮細胞障害 / 水素ガス / 酸化ストレスシグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
侵襲下の急性呼吸窮迫症候群(以下ARDS)は、両側肺水腫、低酸素症を特徴とする致死率の高い急性病態である。ARDSでは様々な炎症性メディエーターが病態形成に関与するが、中でも活性酸素種(ROS)は肺毛細血管の拡張と血管透過性の亢進作用により肺水腫の形成に直接的な役割を演じるとされる。本研究はARDSの病態解明の突破口となり、新たな治療戦略や革新的医薬品開発に繋がるプロジェクトである。 本年度は、LPSを添加したヒト肺毛細血管内皮細胞エンドトキシン血症モデルで、肺毛細血管内皮細胞の活性酸素種発現と血管透過性亢進の関連を検討する事で酸化ストレスシグナルの役割を解明し、その発現を水素ガスにより抑制出来るかどうかについて検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
水素ガスが酸化ストレスを軽減するか検討する。血管透過性と酸化ストレスの検討で、ヒト肺毛細血管内皮細胞(以下、HMVEC-L)を用いて、培地調整して、LPS(-)+ 水素(-)群、LPS(+)+水素(-)群、LPS(-)+水素(+)群、LPS(+)+水素(+)群にて検討する。血管透過性は、FITC-アルブミンを用いて測定する。LPS・水素投与後から 1・2・4時間後に、basal chamber内の培養液をFITC-アルブミン(800μg/mL)を混じた培養液に置換し、1時間後にbasal chamberから培養液を採取。励起: 485nm/ 蛍光: 535nmにて採取検体中のFITC-アルブミンを測定し対照群との比で検討する。また、LPS・水素投与後から1・2・4時間後に固定。処理のうえ免疫蛍光染色を、また発現量定量測定おこない、VE-カドヘリン含む細胞骨格の形態学的変化およびタンパク発現量を評価する。酸化ストレスは、ROS/ H2O2/ catalase活性/ SOD活性/ 8-OHdG/ TFAMなどを、測定キットを用い評価する。HMVEC-L細胞数増加に時間を要しており、加えてタンパク発現量の評価の為に試薬を調整中、測定する酸化ストレスを選定中の為。
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Strategy for Future Research Activity |
繰り返し実験を行い、再現性が得られるように工夫する。タンパク発現量の評価、酸化ストレスの測定共に、細胞のconfluent monolayer形成したものを各種検討に用いる。細胞数増加には、清潔な実験環境の維持、必要ならば新鮮な細胞、培地を追加購入が必要と考えている。
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Causes of Carryover |
(理由)2021年度には、細胞や試薬の購入を主に行った。 (使用計画)2022年度以降は、実験継続の為に新たな細胞や試薬や追加購入に使用する予定であり、また成果発表のための学会参加費などにも使用する予定である。
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