2019 Fiscal Year Research-status Report
敗血症病態におけるセルフリーDNAの制御とマイクロRNAを用いた遺伝子治療の応用
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19K18340
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
添田 岳宏 関西医科大学, 医学部, 助教 (30739892)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 敗血症 |
Outline of Annual Research Achievements |
LPS投与、及び糖濃度の異なる培養液による共培養実験系において、分化単球系THP-1細胞、ヒトMacrophageの細胞内小胞体ストレス、アポトーシス発現、及びその上流の細胞内情報伝達系変化と好中球やNETsを貪食する機能(Efferocytosis)の変化、及び培養液中のcfDNA量を解析した。具体的には以下の項目で、変化をが得られた。統計的な有意差があるのか、今度検討していく。a.貪食能(Efferocytosis)蛍光Cell Trackerで標識後、PMA負荷した好中球及びNETsのマクロファージによる貪食能定量。(FCM法)b.培養液中のcfDNA量測定 cfDNA濃縮用に設計され、血清や血漿などの生体サンプルに最適化されているキットを用いて、リアルタイム PCR、次世代シーケンシングを含む広範な用途に適した高品質 DNA を高く回収し、DNAを定量評価。c. mitochondorial DNA、nuclearDNAを定量 リアルタイムPCR法 d. NETsの半定量 ヒストンHI、好中球エラスターゼ、DAPIの3重染色 e. 細胞内小胞体ストレス変化 細胞内CHOP、BiP発現変化(Western Blotting法、フローサイトメトリー(FCM)法) f. 細胞内Akt, p38MAPKリン酸化/Total(比)変化の定量(WesternBlot法、FCM法)。g. 細胞内ミトコンドリア膜電位変化の定量(JC-1、FCM法)h. 細胞内Bcl-2ファミリータンパク質発現の変化 Bcl-xl、Bcl-2/Bax、Bak比の解析(Western Blotting法、FCM法)i. 細胞内カスパーゼ発現の変化Caspase 3, 9(FCM、WesternBlot法、免疫染色法)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
共培養実験系において、観察予定であった一部の以下の実験項目の観察が遅れている。 j.細胞内LC3-2/1比、Beclin1発現の変化(Western Blotting法、免疫染色法) k.細胞内PI3K、mTOR activity(ELISA法)、mTORのリン酸化/Total(比)変化定量(Western Blotting法)l.細胞死の形態学的変化及び核染色(ヘキスト33342, PI)(光学顕微鏡、FCM法)
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Strategy for Future Research Activity |
今年度行った共培養細胞実験系の結果の確定と、来年度は、ラットを用いた以下の動物実験を予定している。 1)生食群(0.9% NaCl 2.5ml/kg/hr), 2)高グルコース群(20% Glucose 2.5ml/kg/hr), 3)LPS群(0.9% NaCl2.5ml/kg/hr+LPS 2.5mg/kg), 4)LPS+高Glucose 群(20% Glucose 2.5ml/kg/hr+ LPS 2.5mg/kg) の群間比較を、以下の観察項目について解析する。 また、抗炎症脂質のレゾルビン投与を静脈内投与した場合や、Clodronate Liposomes投与により生体内単球系を抑制後、miRNA21遺伝子導入マクロファージを腹腔内に投与した場合の予後改善効果を、コントロール群と以下の項目の比較をする。 1.全身予後:体温変化、死亡率 2.全身炎症・肺損傷の重傷度(肺の乾湿重量比、肺胞洗浄液中アルブミン定量、炎症性サイトカイン濃度、H.E.染色による肺炎症評価)3.貪食能(Efferocytosis)蛍光Cell Trackerで標識後、PMA負荷好中球を腹腔内に投与後、腹腔内マクロファージの好中球及びNETsの貪食能を見る。(FCM法)4.腹腔内回収液中のcfDNA量測定 5.腹腔内Macrophaeの細胞死変化(Vitro系と同じ項目)
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Causes of Carryover |
共培養細胞実験において、LPS及び高血糖負荷により、マクロファージの貪食能(Efferocytosis)の低下、培養液中のcfDNA、NETsが増加傾向が見られたため、次年度は、今年度施行した細胞培養実験結果の確定と、ラットを用いた以下の敗血症モデルの動物実験を予定しているため。1)生食群(0.9% NaCl 2.5ml/kg/hr), 2)高グルコース群(20% Glucose 2.5ml/kg/hr), 3)LPS群(0.9% NaCl2.5ml/kg/hr+LPS 2.5mg/kg), 4)LPS+高Glucose 群(20% Glucose 2.5ml/kg/hr+ LPS 2.5mg/kg) の群間比較を、以下の観察項目について解析する。また、抗炎症脂質のレゾルビン投与を静脈内投与した場合や、Clodronate Liposomes投与により生体内単球系を抑制後、miRNA21遺伝子導入マクロファージを腹腔内に投与した場合の予後改善効果を、コントロール群と以下の項目の比較をする。1.全身予後:体温変化、死亡率 2.全身炎症・肺損傷の重傷度(肺の乾湿重量比、肺胞洗浄液中アルブミン定量、炎症性サイトカイン濃度、H.E.染色による肺炎症評価)3.貪食能(Efferocytosis)蛍光Cell Trackerで標識後、PMA負荷好中球を腹腔内に投与後、腹腔内マクロファージの好中球及びNETsの貪食能を見る。(FCM法)4.腹腔内回収液中のcfDNA量測定 5.腹腔内Macrophaeの細胞死変化(Vitro系と同じ項目)
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Research Products
(1 results)