2021 Fiscal Year Research-status Report
エビデンスに基づく熱中症の診療指針の確立に向けての疫学調査と分析
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19K18365
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
神田 潤 帝京大学, 医学部, 講師 (10568877)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 重症熱中症 / Active Cooling / ウエラブル装置 / エアロゾル |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの熱中症疫学調査の研究データをもとに、重症熱中症においては、意識障害とDICとともにActive Coolingが有意な予後規定因子であることを明らかにした1)。 また、2019-20年度の熱中症疫学調査において、Active Coolingとして広く利用されている蒸散冷却法が、体表の水分が蒸発する際にエアロゾルを発生して、ウイルス感染のリスクがあるという提言により、本邦で蒸散冷却法の実施する施設が少なくなっていることを明らかにした2)。
1)Kanda J, Nakahara S, Nakamura S, et al.Association between active cooling and lower mortality among patients with heat stroke and heat exhaustion.PLoS One. 2021; 16 (11): e0259441.http://doi.org/10.1371/journal.pone.0259441 2)Kanda J, Miyake Y, Umehara T, et al.Influence of the coronavirus disease 2019 (COVID-19) pandemic on the incidence of heat stroke and heat exhaustion in Japan: a nationwide observational study based on the Heatstroke STUDY 2019 (without COVID-19) and 2020 (with COVID-19).Acute Medicine & Surgery. 2022; 9 (1): e731.http://doi.org/10.1002/ams2.731
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでの熱中症疫学調査の研究データをもとに、重症熱中症においては、意識障害とDICとともにActive Coolingが有意な予後規定因子であることを明らかにして、重症熱中症の診療における臨床研究を進めている。 また、2019-20年度の熱中症疫学調査において、Active Coolingとして広く利用されている蒸散冷却法が、体表の水分が蒸発する際にエアロゾルを発生して、ウイルス感染のリスクがあるという提言により、本邦で蒸散冷却法の実施する施設が少なくなっていることを明らかにして、疫学調査を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでの疫学調査に加えて、熱中症の予防や多国籍研究を進めていくために、ウエラブル装置や発症以前のバイタルサインについての文献情報、海外の疫学情報についての調査を発展させていく予定である。
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Causes of Carryover |
疫学調査を分析・発表する必要があるため
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Research Products
(2 results)