2023 Fiscal Year Research-status Report
エビデンスに基づく熱中症の診療指針の確立に向けての疫学調査と分析
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19K18365
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
神田 潤 帝京大学, 医学部, 講師 (10568877)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 熱中症 / Ⅳ度 / qⅣ度 / Active Cooling |
Outline of Annual Research Achievements |
Heatstroke STUDY(HsS)を継続して行った。HsS2020-23の内容をまとめて、速報版として、熱中症診療ガイドライン2024にて発表した。 以下要旨を転記する。 Ⅳ度におけるActive Cooling実施率は90%以上だった。一方、院内死亡率は、Ⅲ度(2024)で6.4%であるのに対して、Ⅳ度では23.5%となっていた。肝障害、腎障害、DICの比率も重症度が上がるにしたがって、多くなっていた。また、Ⅰ-Ⅱ度の83例を除外して、Ⅲ度(2024)とⅣ度の2655例を対象として、単変量解析を行った。従属変数は院内死亡、共変量は重症度(Ⅲ度(2024)とⅣ度)としたところ、Ⅳ度のⅢ度(2024)に対するオッズ比は4.519(95%CI:3.241-6.301)となった。 以上より、Ⅳ度は、Active Cooling実施率が90%以上であるにもかかわらず、Ⅲ度(2024)に対する院内死亡のオッズ比が4.5で、院内死亡率も23.5%にも上る重篤な状況であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
熱中症診療ガイドランを発表する段階に入り、実臨床に直接インパクトを与えているから。
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Strategy for Future Research Activity |
熱中症診療ガイドラインの発表後に、実際に重症患者の転帰が改善したしたかの追跡調査を行う。
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Causes of Carryover |
熱中症診療ガイドラインの検証の研究を行うため
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Research Products
(2 results)