2019 Fiscal Year Research-status Report
グリオーマにおける脂肪酸代謝関連分子とチオレドキシン相互作用タンパク質の関係
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19K18394
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
若宮 富浩 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (50773769)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | TXNIP / CPT1C / glioma / glioblastoma |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪酸代謝に関与するfatty acid synthase(FASN)とcarnitine palmytoiltransferase1(CPT1)の脳特異的isoformであるCPT1Cがglioma を含む多くの腫瘍細胞において発現していることが報告されている。我々は以前にヒトグリオーマ細胞株および外科組織標本において FASNとCPT1Cが発現していることを報告した(wakamiya 2014 neuropathology)。また我々の研究でそれは色々なグリオーマ細胞株においてグルコース濃度に応じて発現量が変化することが示唆された。一方、チオドレキシン相互作用タンパク質(TXNIP)はレドックスシステムの重要な分子として報告されており、グルコース代謝にも関与している。TXNIPはmTORを抑制し、様々な腫瘍細胞でTXNIPの発現が抑制されている(Zhou Int J Biochem Cell Biol 2011)。今回、飢餓状態におけるヒトグリオーマ細胞株(U251,U87MG,T98)のTXNIPのmRNAの発現に関してReal-time PCR法を用いて発現量を相対的に評価した。Glucose濃度を25mM 17.2 mM 12.5mM 0mMにmedium changeをしてから6時間後、24時間後、48時間後のそれぞれの培養細胞からmRNAを抽出して、cDNAを作製し、r eal-time PCRにて発現量を検討した。結果としてmedium changeの時間に関係なくグリオーマ細胞株(U87MG U373MG T98)はグルコースフリーのmediumにおいてTXNIPの発現が著しく抑制されていることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
市中病院の研修日の確保が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
グリオーマ細胞株においてストレス負荷後のTXNIPの発現を検討するためにグリオーマ細胞株のストレス負荷(低酸素、薬剤負荷)、mRNAの回収を行い、RT-PCRによる各種分子の検討を行う。
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Causes of Carryover |
令和2年度分と合わせてPCRのプライマーの購入予定。
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