2021 Fiscal Year Annual Research Report
グリオーマにおける脂肪酸代謝関連分子とチオレドキシン相互作用タンパク質の関係
Project/Area Number |
19K18394
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
若宮 富浩 国際医療福祉大学, 医学部, 講師 (50773769)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | glioma / CPT1C / ZFP36 / TXNIP |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪酸代謝に関与するfattyacidsynthase(FASN)とcarnitinepalmytoiltransferase1(CPT1)の脳特異的isoformであるCPT1Cが、gliomaを含む多くの腫瘍細胞において発現していることが報告されている。我々は以前にヒトグリオーマ細胞株および外科組織標本においてFASNとCPT1Cが発現していることを報告した(wakamiya2014neuropathology)。また、我々の研究で上記の結果は色々なグリオーマ細胞株においてグルコース濃度に応じて発現量が変化することが示唆された。一方、チオドレキシン相互作用タンパク質(TXNIP)はレドックスシステムの重要な分子として報告されており、グルコース代謝にも関与している。また、TXNIPはGLUT1を抑制するが、ZFP36がTXNIPを抑制することでGULT1が活性化し、腫瘍細胞内へのグルコース取り込みが増え解糖系が亢進することが報告された(SullvianCell2018)。今回、飢餓状態におけるヒトグリオーマ細胞株(U251,U87MG,T98)のTXNIP、ZFP36のmRNAの発現に関してReal-timePCR法を用いて発現量を相対的に評価した。Glucose濃度を25mM、17.2mM、12.5mM、0mMにmediumchangeをしてから6時間後、24時間後、48時間後のそれぞれの培養細胞からmRNAの発現量を検討した。結果としてmediumchangeの時間に関係なくグリオーマ細胞株(U87MGU373MGT98)はグルコースフリーのmediumにおいてTXNIPの発現が著しく抑制されていることが分かった。また、グルコースフリーmediumchange24時間後のグリオーマ細胞株(U251U373MGT98)は、ZFP36の発現が著しく亢進することが分かった。
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