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2023 Fiscal Year Annual Research Report

脳梗塞急性期における炎症の関与

Research Project

Project/Area Number 19K18395
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

天達 俊博  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (80838665)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywordsischemic stroke
Outline of Annual Research Achievements

脳梗塞患者の検体採取および分子生物学的な解析を計画した。間もなくCovid-19の流行により実験用検体採取が出来なくなった。検体は機械的血栓回収療法の際に生じる閉塞部位から破棄される血液であり患者への侵襲はない。今後解析を進める。検体採取が出来ない間は有望な基礎実験を行うこととした。慢性脳虚血の病態解明を進めるにあたり以下のような実験を行った。
背景 もやもや病(MMD)に対して血行再建術が行われる。DuraGen はコラーゲンマトリックスからなる人工硬膜である。線維芽細胞は血管新生に重要な役割を果たすことが報告されており、間接バイパスに際してDuraGenが側頭筋の代替となりうるかを、ラットを使用しての慢性脳低灌流モデルを作成し検討した。
方法 雄のWisterラットを用い両側内頸動脈を結紮して慢性低灌流モデルを作成。この慢性低灌流ラットを、バイパス術を施行しないコントロール群、側頭筋を用いた間接バイパス術を行う群(EMS群),DuraGenを用いた関節バイパス術を行う群(Dura群)の3群に分けて、バイパス術後6週間後の脳皮質の血管新生を比較。血管新生は非手術側の血管内皮細胞数に対する手術側の血管内皮細胞数の増加率として測定。
結果 バイパス側の血管内皮細胞の増加率は、CD31、Glut-1ともにEMS群とDura群で有意差は認めなかった。特にDura群ではコントロール群に比べ、バイパス側の血管内皮細胞数が有意に増加していた。
結論 慢性脳低灌流ラットにおいて、DuraGenを用いた吸収性人工硬膜による間接バイパス術は側頭筋を用いる通常の間接バイパス術と同等の血管内皮細胞増加率を示した。MMD患者に対する間接バイパス術で皮下組織の代わりにDuraGenを使用することで正常皮下組織層を温存、創傷治癒不全や脱毛などの手術合併症を予防し、従来同様の血管新生をもたらす可能性がある。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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