2019 Fiscal Year Research-status Report
深層学習を用いたてんかん発作予測のための新たな特徴量の創出
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19K18427
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 祥太 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20795728)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 深層学習 / てんかん |
Outline of Annual Research Achievements |
てんかん患者の頭蓋内脳波において、症候性発作波形に対して、発作起始の同定をまず行った。次に、この作成したデータセットを用いて、波形を分類する深層学習モデルを作成し、モデルの学習の時に利用されていない人についても発作波形と発作間欠期波形が精度よく分類可能かどうかについての検討を行った。これに関しては、AUCで94程度と比較的高い精度を得る事が出来た。さらに本手法が他の方法と比較してどの程度有効であるかの検討を行った。従来の方法としては、これまでの波形分類の研究でもしばしば利用されており、他にも機械学習において頻繁に利用されるsupport vector machineというアルゴリズムを利用することとした。学習に利用する特徴量としては、波形解析において最も一般的に用いられるといってもよい、power(1-500Hzを8帯域に分類して利用した)と、さらにてんかん患者の発作時波形と特徴づける事が既に報告されている位相特徴量であるphase amplitude couplingを用いる事とした。まず、SVMで分類するときに、power特徴量として多くの帯域を利用するだけでなく、位相の特徴量も加える事で、support vector machineを用いた発作波形の分類精度が上がる事を確認した。次にこの独自に作成したモデルを利用して分類した際の精度との比較を行った。この結果、深層学習モデルを利用することで、モデルの汎化性能が有意に上がることが確認できた。この研究成果を臨床神経生理学会で公表し、優秀演題賞を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データに対するラベル付けを行い、さらに、深層学習モデルの有効性を確認できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
モデルの精度の改善と、このようなモデルを利用した、新規特徴量の探索を行う。
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Causes of Carryover |
記録媒体を購入予定であったが、解析に重要な購入したパソコンの額が若干想定と異なり、予定していたものが購入できなかった。来年度予算と合わせて大きい記録媒体を購入したほうが良いと判断した。
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