2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel therapy targeting miR451 for DBI after SAH
Project/Area Number |
19K18440
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安彦 友博 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90837684)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | くも膜下出血 / hsa-miR-451a / 遅発性脳虚血 / マイクロRNA / 脳血管攣縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
自験のくも膜下出血患者7例とコントロール群としての未破裂脳動脈瘤患者4例から提供を受けた血液から血清を分離し、それぞれの群で血清を混合したうえでマイクロアレイ解析を行い、くも膜下出血群において2倍以上の高発現をしている27種類のマイクロRNAを同定、その一つとしてhsa-miR-451aを同定した(くも膜下出血における発現/コントロール群における発現=2.05倍)。続いてくも膜下出血患者10例とコントロール群としての未破裂脳動脈瘤患者7例から同様に血液の提供を受け、血清中のhsa-miR-451a の発現を症例ごとの発現をqPCRを用いて定量的に検討した所、その発現は統計学的有意にくも膜下出血患者で上昇していることを確認した(p=0.0402)。公開されたデータベースであるmiRTarBaseを用いてhsa-miR-451aの標的遺伝子を検索した所、くも膜下出血後の遅発性脳虚血に関与する可能性があるMIF、MMP2、MMP9が同定された。これらの結果からhsa-miR-451aとその標的遺伝子の発現をモデルマウスを用いて検討した。くも膜下出血モデルマウスを用いて同様に血清中のマイクロRNAをマイクロアレイ解析の手法を用いて検討したが、hsa-miR-451aはモデルマウスにおいては2倍以上の差を持って発現が増加ないし低下しているマイクロRNAに該当しなかった。またモデルマウスから脳血管内皮細胞を単離してhsa-miR-451aの既知の標的遺伝子の発現をコントロール群と比較したがいずれも有意な差異は認めなかった。
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