2020 Fiscal Year Research-status Report
関節軟骨の内軟骨性骨化による菲薄化の証明と変形性関節症との関連性
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19K18465
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
柳樂 慶太 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (00759516)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 変形性関節症 / 軟骨下骨 / 軟骨内骨化 / 組織学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラットの軟骨内骨化による軟骨の菲薄化と軟骨下骨板の変化に対して以下1-3にわけ研究を行っている。 1.加齢による影響をみる研究では、月齢18か月まで脱灰・非脱灰標本作製が完了した。また計測は各層の幅計測、軟骨・骨の形態計測が完了した。解析結果から6か月から8か月にかけて軟骨の形態変化が進行していることが推察できたため、この時期に3で用いた軟骨内骨化調整因子を投与し、その影響を評価する追加実験を行っている。 2.外科的手術の影響をみる研究では、手術後2,7,14,28,56日目の脱灰・非脱灰標本の作製が完了した。また、1と同様に各層の幅、軟骨・骨の形態計測が完了した。 3.外科的手術に軟骨内骨化調整因子が与える影響をみる研究では、2と予備実験の結果を踏まえ、術当日から軟骨内骨化調整因子を経口投与し、術後2,14,56日目の標本を作製した。変形性関節症の軟骨・軟骨下骨のスコアをつけ、現在、その他の解析(軟骨・骨形態計測)を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
加齢による影響をみる研究において、非脱灰標本の解析の結果、6か月から8か月にかけて軟骨の形態変化が明らかに進行しており、この時期から軟骨内骨化が進行していると推察した。そのため、同月齢のラットに対して3で用いた軟骨内骨化調整因子を投与し、その影響を評価する追加実験を行っている。このために月齢6か月と高齢のラットを用意する必要があり、また投与期間も2か月であることから当初より予定がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
1の研究については月齢6か月から8か月にかけての薬剤投与を5月中に完遂し、標本作製と解析を9月までに行う。また現在行っていない軟骨・軟骨下骨スコアリングや、単純X線での軟骨下骨板幅の定量評価を並行して行う。その結果をまとめまずは10月の国内学会から発表し、その後国際学会発表を行うと同時に論文を完成させ、投稿を目標表とする。 2,3の研究については残りの標本とXpの解析を早急に行い、結果をまとめる。1の投稿が完了し次第、2,3についても論文作成に取りかかる。
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Causes of Carryover |
下記1-4のため次年度使用額が生じた。 1.外部へ委託する組織標本作製と標本計測が残っていること、2.国内・外の学会参加に伴う旅費と参加費、3.新潟骨形態計測研究所での解析に必要な交通費、4.英文校正費用。
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