2021 Fiscal Year Research-status Report
グリオスタチンの関節リウマチにおける役割と新たな治療標的分子としての可能性
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19K18473
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
川口 洋平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (90766734)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 滑膜細胞 / グリオスタチン |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチの炎症性肉芽組織(パンヌス)の形成と関節破壊においては、活性化したFLSsの増殖と骨、軟骨への遊走と浸潤が重要である。関節リウマチ患者の滑膜細胞を採取し、グリオスタチンを投与し、グリオスタチンのRA-FLSsに対する細胞増殖能をWST assayで、遊走能をwound healing assayとtranswell assayで、浸潤能をマトリゲルインベージョンチャンバーにて検討をこころみているが、生物学的製剤、JAK阻害剤などの新規治療薬の出現により、手術患者症例が減少し、関節リウマチ患者の滑膜組織が、入手困難な状況である。また手術施行できたとしても、薬物治療後のため、良好な滑膜細胞の採取が困難である。滑膜組織を小片に切断し、10%FCS含有RPMI1640培地で100-mmdishに3日間培養後、接着した細胞群をピペッティングで回収し、セルストレイナーでデブリスを除去した細胞懸濁液にリンパ球分離溶液を投与し、遠心して得られた中間層には、リンパ球、FLS、マクロファージ、樹状細胞、内皮細胞が含まれており、これを炎症性細胞群として、10%FCS含有DMEM培地で酵素処理せずに培養するとパンヌス形成がex vivoで確認できる報告があり、同様の研究を行っているが、生物学的製剤使用後の滑膜組織は活性が低下し、良い結果が出ていない状況である。今後はセルラインなどを用いた研究への変更も念頭におき、出来る範囲で研究を継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
生物学的製剤、JAK阻害剤の出現により、大関節の手術件数の低下。 primaryの滑膜組織の活動性の低下。
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Strategy for Future Research Activity |
線維芽細胞様滑膜細胞のセルラインの購入。
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Causes of Carryover |
滑膜細胞の入手が困難であり、実験に必要物品の購入が遅れたため。 今年度はcell lineの使用を考えており、その購入費用にも使用予定である。
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Research Products
(3 results)