2022 Fiscal Year Research-status Report
膝前十字靱帯再建術後に生じる神経筋コントロールの変化の科学的解明
Project/Area Number |
19K18483
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐々木 静 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20587042)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 前十字靱帯損傷 / 神経筋コントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は膝前十字靱帯(ACL)再建術後に生じる神経筋コントロール不良の発生機序を明らかにすることを目的としている。ACL再建術後に発生する問題の一つが再損傷である。本研究は術後に生じる再受傷のリスクを減少させるためにどのような介入を行うべきであるかという問題の解決の一助となると考えている。 R3年度よりACL再建術後患者を対象とした計測を開始した。現在10名の患者からデータ計測が終了している。データ収集、解析途中の段階ではあるが、ACL再建術後患者の両脚ジャンプ着地動作における3次元動作解析を行ったところ、股関節、膝関節の神経筋コントロールの特徴として、キネマティクスは対称であるが、手術側の床反力、キネティクスの非対称性が残存している傾向が認められている。スポーツ得意動作のトレーニングを開始する時期の患者において神経筋コントロールの非対称性が残存していることはスポーツ復帰後の再損傷のリスクになると考えられる。さらに、本研究結果からは術後の神経筋コントロール不良を抽出するためにはキネマティクスの評価のみでは不十分であることも示され、今後の課題であると考えられた。 本研究ではACL再建術後の神経筋コントロールを経時的に評価する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の流行により、術後の評価時期を統一して経時的に評価することが困難となっている。一人の対象に対して複数回の評価を行っていくことは難しいことが予想されるため、できるだけ多くの対象者を評価し、再受傷リスクにつながる神経筋コントロール不良の特徴を調査していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は術後患者を対象に、3次元動作解析装置が設置された実験室(密室空間)での計測が必要であることから、新型コロナウイルス感染症の拡大による実験 室の使用制限、感染予防の観点から計測が予定よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の流行に伴う実験室及び実験機器の使用制限が緩和される見込みであり、データ収集を進めると同時にデータ解析、統計学的検討も行っていく。
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Causes of Carryover |
実験室の使用に制限があり、研究の進行に遅れが生じていること、学会等の開催形式がweb開催になっている現状から旅費としての使用もできていないため。次年度は計測に必要な備品(動作解析用マーカー、マーカー貼付用両面テープ、計測用スパッツなど)、学会発表のための旅費、論文作成のための英文校正に使 用する見込みである。
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