2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K18484
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小出 将志 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (70804706)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 筋衛星細胞 / サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化率が世界最速の本邦において,筋力・筋量を保持し,自活的な生活習慣を維持することが健康寿命を引き伸ばすために重要である.筋力維持のためには効果的な運動が必要であるが,一度廃用萎縮した筋組織が正常に再生するかどうかは今なお不明である.本研究の目的は廃用萎縮した筋組織の効果的な再生方法を検討することである.具体的には,萎縮・脂肪変性したヒト筋組織と正常筋組織を採取し,その中から筋衛星細胞を単離する鏡視下腱板断裂の手術の際に,断裂している棘上筋(断裂群)と断裂していない肩甲下筋(正常群)から小指頭大の筋サンプルを採取する.小指頭大の筋サンプルをコラゲナーゼ処理し,細胞を単離することのできるFACS (Fluorescence activated cell sorting)の装置を用いて,筋衛星細胞(CD11b-CD31-CD34-CD45-CD56+ cell)を分離する.分離した筋衛星細胞を培養増殖させ,凍結保存を行う.筋衛星細胞に電気刺激を加えて分化させる収縮筋培養系を構築し,ヒト分化筋細胞へ応用するための条件設定,およびin vivoでは不可能であった収縮筋細胞での発現遺伝子,タンパク,収縮筋細胞由来生理活性因子(マイオカイン)を網羅的に解析する.収縮培養系の確立に必要となるヒト筋衛星細胞を採取する.2019年度においては、腱板断裂の鏡視下手術の際に5例において,肩甲下筋、棘上筋からそれぞれ筋サンプルを採取し,筋衛星細胞の単離を行い,継続培養を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鏡視下腱板修復術の際に得られた筋サンプルから筋衛星細胞の単離を行い、培養を行うことができている。
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Strategy for Future Research Activity |
単離した筋衛星細胞の培養を継続し、電気刺激による収縮能を評価する収縮筋培養系による培養を構築していく予定である。
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Causes of Carryover |
薬品使用量が予定よりも少なくなったため、また、学会出張を行っていないため。 次年度、不足した薬品購入に充てる予定である。
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