2021 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト脊柱靭帯骨化組織および遺伝性骨軟骨異常マウスを用いた疾患関連遺伝子発現解析
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19K18494
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
渡邉 修司 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (00596679)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 靭帯骨化症 / ttwマウス / 疾患関連候補遺伝子 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度までの研究として、主に手術時に採取したヒト後縦靭帯骨化(OPLL)・黄色靱帯骨化(OYL)標本およびttwマウス頚椎を用いた免疫染色の実験を行った。ヒト脊柱靱帯骨化組織については、OPLLもしくはOYL患者の黄色靭帯を用いて正常黄色靭帯組織との発現比較を行うとともに、さらには動物モデルのttwマウス頚椎を経時的に免疫染色にて評価することで靭帯骨化症の経時的な評価も行った。 この結果を国内外学会にて発表報告し、2020年に英文雑誌SPINEに投稿、acceptされた。 当初予定されていた研究内容についてはほぼ終了したため、追加実験として、2021年度はヒト黄色靭帯培養細胞を用いた研究を行った。現在の内容としては手術で採取されたヒト黄色靭帯の培養細胞より分泌されるエクソソームの解析である。エクソソームは大部分の真核細胞において、エンドソーム区画で形成される膜結合性の細胞外小胞であり、種々の蛋白や遺伝子を含み、細胞間伝達の役割を果たすことがわかっている。近年培養細胞を用いたエクソソーム解析の報告が多数みられる。脊椎関連の研究の報告も数編あるが、靭帯骨化症のエクソソーム解析については報告はまだみられていない。preliminaryに靭帯骨化症症例と対象群での比較を開始しており、エクソソーム発現は靭帯骨化症症例において絶対数が多い結果が得られており、今後どのようなエクソソームが上昇しているか解析を進める予定である。
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