2020 Fiscal Year Research-status Report
早期・末期変形性関節症における関節マーカーとしてのSOD活性の生物学的意義
Project/Area Number |
19K18543
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小池 正人 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (70767574)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 変形性関節症 / SOD / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、SODはタンパク質合成後の翻訳後修飾により活性が変動することが注目されており、ヒト変形性関節症(OA )軟骨におけるSODのアイソザイムである1,2,3を総合的に評価できるSOD 活性に着目した。本研究ではOA 患者の全身および関節内のSOD 活性を同時に評価することで、SOD 活性がOAの進行度を予測できる予防・治療のバイオマーカーとなりうるか明らかにすることを目指す。末期膝OA 患者の血清、関節液、軟骨、滑膜におけるSOD 活性値の関連性を検討すべく、人工膝関節全置換術を施行する末期膝OA 患者の血清、関節液、軟骨、滑膜におけるSOD 活性の測定を行ない、各測定試料ごとの関連性を評価することとした。いずれの試料も人工膝関節全置換術(TKA)を受けた末期の膝OA患者から採取した。軟骨と滑膜は、生検鉗子で膝蓋大腿関節の外側から採取した。SOD活性はSOD assay kit(Cayman Chemicals)で評価した。マロンジアルデヒド(MDA)レベルは、脂質過酸化分解生成物の酸化ストレスマーカーとして、MDA assaykitを用いて評価した。患者のインフォームドコンセントは、この研究に登録する前に取得され、順天堂大学倫理委員会によって承認された。滑膜におけるSOD活性は軟骨におけるSOD活性に比べ有意に高かった。関節液SOD活性、血清SOD活性との関連性については、関節液SOD活性、血清SOD活性との関連性については、予備試験を含め関節液SODと血清SODの大小関係の傾向が試験ごとに傾向異なるため、現在再評価中である。また関節液SODと血清SODとともに軟骨SODと滑膜SODとの関連性も同時に再評価中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、SODを測定するキットの海外からの輸入が滞り、外部委託業者での検査を予定通りすすめられなかった。また研究会や学会が中止、延期となり、本研究にかかわる周辺の関連研究の情報収集ができておらず、研究終盤の方向づけに時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
血清、関節液SOD活性および軟骨、滑膜SOD活性の相関関係を今後調べていく。 また、結果によっては、SODのアイソザイムを調べることでSOD活性ないしはアイソザイムごとのSODの評価のどちらかがバイオマーカーとなる可能性を秘めているかを探る。また研究会や学会が開催された際は、研究会や学会にて早急に情報収集を行ない、研究の方向付けを速やかに行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、SODを測定するキットの海外からの輸入が滞り、外部委託業者での検査を予定通りすすめられなかったため、状況によっては代替品のキットもしくは外部委託業者の変更を検討し、同様の結果を得られるか再評価を行なう。 新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、研究成果を発表する国際学会への参加、国内の学会への参加ができなかった。今年ある程度収束を見込んでおり、積極的に参加し、本研究にかかわる情報収集を行なう。また、国際誌への投稿を予定しており、論文化に向け準備を進めていく。
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