2021 Fiscal Year Annual Research Report
局所投与かつ局所保持可能な理想的な細胞・成長因子送達法による骨欠損治療法の確立
Project/Area Number |
19K18546
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Research Institution | 湘南医療大学 |
Principal Investigator |
関口 裕之 湘南医療大学, 臨床医学研究所, 研究員 (90547233)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 局所硬化ゲル / 骨欠損治療 / 間葉系幹細胞送達 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までにヒアルロン酸(HA)を主骨格とした局所硬化ゲル(HA-IFHG)はデキストランを主骨格としてを用いることでマウス広範囲骨欠損モデルにおける骨形成を促進できることを明らかにした。そこで、本年度はゼラチンを主骨格とした局所硬化ゼラチンゲル(zelatin-IFHG)を作製し、間葉系幹細胞の骨芽細胞分化能に対する影響を検討した。ヒト骨髄間葉系幹細胞(THY-1+NGFR+)を培養後、HA-IFHGあるいはZelatin-IFHGに包埋した。24時間培養後、骨髄間葉系幹細胞からRNAを抽出した。cDNA作製後、アルカリフォスファターゼ(ALP)、オステオカルシン(OCN)のmRNA発現を検討した。その結果、Zelatin-IFHGで培養した骨髄間葉系幹細胞はHA-IFHGで培養したものに比べALP, OCNの発現が上昇した。in vitroでの結果を踏まえ、in vivoに着手した。GFPトランスジェニックマウスからSca1+PDGFRa+の骨髄間葉系細胞を採取し、培養を行った。Zelatin-IFHGとマウス骨髄間葉系幹細胞(Zelatin-IFHG)を混合後、自然治癒不可能なマウス骨欠損モデルの骨欠損部に投与した。PBSと混合し、投与した群(PBS群)をコントロールとした。移植4週後、マイクロCT解析を行った。Zelatin-IFGF群ではPBS群に比べ、骨欠損部に移植細胞の集積を認めた。しかし、4週の時点での骨形成促進効果は認められなかった。BMP-2による骨形成評価に比べ長期の観察が必要である可能性がある。BMP-2との併用も含め、再検討が必要であると考えられた。
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Research Products
(2 results)