2021 Fiscal Year Research-status Report
前立腺癌の去勢抵抗性獲得におけるCD105が関連する内皮間葉分化転換の役割
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19K18556
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
加藤 学 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60626117)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 血管内皮細胞 / 前立腺癌細胞 / 線維芽細胞 / 神経内分泌分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでHUVEC細胞にIL1betaとTGFbeta2を反応させ、線維芽細胞様に変化させる系は非常に安定しており、再現性が高い実験が行えるようになった。この線維芽細胞様の変化は、血管内皮細胞マーカーの発現減弱、線維芽細胞マーカーの発現上昇によって確認された。(リアルタイムPCR)さらに線維芽細胞様に変化した血管内皮細胞(HUVEC)と前立腺癌細胞株のLNCaPを共培養し、LNCaPにどのような変化が起こるかを検証した。結果、クロモグラニンA、NSEなどの発現が上昇し、線維芽細胞様に変化したHUVECは前立腺癌細胞を神経内分泌様分化を促し因子を分泌していることが推察された。 さらに一度変化したLNCaPを継続して培養(通常のHUVECとの培養)すると、先の神経内分泌マーカーが低下することが認められた。今後、コントロールのHUVECと線維芽細胞様に変化したHUVECを比較するために網羅的解析をおこない、液性因子の分泌に特に着目して、因子の同定、さらにその因子を直接LNCaPに作用させる実証実験を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記実験は進んでおり、網羅的解析は解析業者への委託で可能であり、提出検体のmRNAも抽出手技は安定しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、コントロールのHUVECと線維芽細胞様に変化したHUVECを比較するために網羅的解析をおこない、液性因子の分泌に特に着目して、因子の同定、さらにその因子を直接LNCaPに作用させる実証実験を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
当該研究での共培養、遺伝子抽出は安定した実験キットにて施行可能であり、また共培養にも相応の期間を要したため、また共培養実験に使用する試薬、フラスコ、メンブレン数が当初の計画より少なく済んだため、費用の持越しが生じました。
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