2019 Fiscal Year Research-status Report
Effective therapeutic strategy for testicular preservation in testicular torsion patients
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19K18597
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
竹下 英毅 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70647081)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 精巣捻転症 / リスク評価 / 白膜切開 |
Outline of Annual Research Achievements |
精巣捻転症は思春期に好発し、診断治療の遅れは精巣の喪失を来し得るため、臨床的にも社会的にも重要な救急疾患であり、精巣温存率の向上が急務の課題である。従来から精巣捻転の治療は、本疾患の啓蒙・早期受診・診断・手術が重要と言われてはいるものの、本疾患 を初診する機会の多い一般内科医や小児科医に本疾患がまだ広く認知されているとは言えず、泌尿器科専門医への受診が遅れがちで、治療にあたる泌尿器科医師も十分に迅速な診断や手術ができているとは言えない。本研究では以下の課題に取り組んだ。 課題1:精巣捻転症のリスクを簡便に評価するツールの開発 当該年度では、当施設の急性陰嚢症データベースから、精巣捻転ノモグラムを作成した。論文化し現在投稿準備中の段階である。 課題2:陰嚢冷却法+精巣白膜切開法+虚血ポストコンディショニング法の前向き臨床試験 当該年度では、10症例の新規症例登録があった。術後診断は、9症例が精巣捻転症で、1症例が精巣上体垂捻転であった。精巣捻転症9症例中、6症例は捻転解除のみで血流再開が得られたのに対し、3症例では捻転解除のみでは血流が得られず白膜切開が行われた。そのうち2症例では血流再開が認められたためそのまま固定し、1症例では血流再開がなく摘除を行った。今後新規症例登録及び登録症例のフォローアップを行い精巣温存可否について検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
課題1については、論文作成が遅れているため、頒布するためのアプリケーションの開発が遅れている。 課題2については、概ね順調に症例登録が進行している。登録症例数10/目標症例数30。 トータルで”やや遅れている”と判断します。
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Strategy for Future Research Activity |
課題1については、論文投稿を進め、受理され次第、アプリの開発を進める予定である。 課題2については、このまま新規症例登録及び登録された症例のフォローアップを行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究課題1のアプリケーションの開発が遅れており、開発費用の支出がなかったため、次年度使用額が生じた。次年度に論文受理され次第、アプリケーション開発費として使用する予定である。
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