2019 Fiscal Year Research-status Report
Identification of synthetic lethal genes with PARP in prostate cancer
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19K18610
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石津谷 祐 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00783854)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 合成致死性 / DNA損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
3つの前立腺癌細胞株DU145, 22Rv1, LNCaPを用いてCRISPRスクリーニングを行った。各細胞株にCas9ヌクレアーゼ及びgRNAライブラリーを導入し、PARP阻害剤の1つであるOlaparib存在下で培養した。CRISPRスクリーニングにおいてOlaparib処理により有意に生存細胞が減少した遺伝子群のGene Ontology解析を行ったところ3種の細胞株いずれもDNA repairが最上位であり、DNA replicationやdouble-strand break repairがそれに続いた。この結果は、DNA修復に関連する遺伝子群の機能不全により、PARP阻害剤の感受性が増強することを示しており、スクリーニングが順当に行われていることが確認された。 続いて候補遺伝子の選定を行った。CRISPRスクリーニングにおいて複数の細胞株で共通してhitしていること、また、臨床応用に繋がりやすいという観点から、阻害剤が存在する、あるいは前立腺癌組織において一定頻度で機能不全が認められることを候補遺伝子抽出の条件とした。その結果、PARPと合成致死を示す遺伝子の候補を2つ、その機能不全がPARP阻害剤耐性の原因となる遺伝子の候補を1つ抽出した。 PARP阻害剤の効果予測因子となり得る遺伝子及びPARPと同時に阻害することで相乗効果を期待できる遺伝子の候補を同定した。今後、個別にノックアウトを行い検証する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Olaparib処理により有意に生存細胞が減少した遺伝子群のGene Ontology解析の結果により、CRISPRスクリーニングの実験系が順当に機能していることが確認された。複数の候補遺伝子を同定しており、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
CRISPRスクリーニングによって得た複数のPARPと合成致死を示す遺伝子の候補、およびその機能不全がPARP阻害剤耐性の原因となる遺伝子の候補を、個別にノックアウトしてスクリーニングの結果の検証を行う。
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Causes of Carryover |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行金額が異なった。
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