2019 Fiscal Year Annual Research Report
Application of the degradation system for ETV1 to prostate cancer therapy
Project/Area Number |
19K18613
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡辺 隆太 愛媛大学, 医学部附属病院, 医員 (00813635)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / SPOP / DNA修復 / topoisomerase2 / PARP阻害剤 / エトポシド / TDP1/2 / 前立腺癌関連SPOP変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
SPOP は、CUL3型ユビキチンE3複合体の基質認識タンパク質のひとつである。我々は、ヒト2万タンパク質アレイの中からアルファスクリーンを用いてin vitro大規模スクリーニングを実施した結果、ETV1をSPOPの基質蛋白質候補として同定した。ETV1がSPOPの基質であるかどうか調べるため、SPOP KDや前立腺癌関連SPOP変異体過剰発現前立腺癌細胞を作成することでETV1の蛋白発現を検出した。しかし、安定した結果を得ることは難しかった。 一方で、SPOP-F133V変異体を過剰発現したLNCaP細胞では、細胞の核が崩壊するなど致死的な異常が起こることを見出した。この現象から、SPOP変異により核内でDNA修復異常が起きているのではないかと推測し、SPOP KD下にDNA異常マーカーであるγH2AXを検出すると、蛋白レベルが上昇し、免疫染色で核内にγH2AX positive fociが集積していることを確認した。過去に、前立腺癌細胞にα線などの外的障害を加えたときのDNA修復にSPOPが重要な働きをしていることは報告されていたが、通常培養下においてSPOPがDNA修復に関わっていることを示した報告は無かった。 また、SPOP KDによるDNA修復異常が、TDP1/2の蛋白量低下をきたし、その結果Topoisomerase2のDNA上への蓄積を増やすことで、DNA修復異常が正常に行われていないことを証明した。この現象は、前立腺癌関連SPOP変異過剰発現細胞でも同様に見られた。 さらに、SPOP KD前立腺癌細胞では、エトポシドによる細胞障害効果が増強されることも明らかにした。以上より、今後動物レベルの実験を積み重ねることで、SPOP変異前立腺癌患者へのPARP阻害剤・エトポシドが有効である可能性が示唆された。 今後はSPOPがTDP1/2蛋白制御に関わる機構などを検証する。
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Research Products
(1 results)