2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of myeloid-derived suppressor cells (MDSC) targeted therapy for the treatment of bladder cancer
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19K18617
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
武山 祐士 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 後期臨床研究医 (90803031)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | MDSC / シスプラチン耐性 / 膀胱癌 / 免疫チェックポイント / ケモカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス膀胱癌細胞株 (MB49、MBT2)、およびヒト膀胱癌細胞株 (T24)のシスプラチン耐性株(MB49R、MBT-2R、T24R)を樹立し、MDSCsを誘導するケモカインであるCXCL1、CXCL2、CCL2の発現および組織中のMDSCsの変化をシスプラチン耐性株と親株で比較検討した。また、脾臓と腫瘍組織内から分取したMDSCsの機能解析を行い、MB49R皮下腫瘍モデルを用いて、α-PD-L1抗体と、MDSCsの表面マーカー(Gr1およびLy6C)に対するモノクローナル抗体との併用療法による抗腫瘍効果を評価し、血液・腫瘍組織における免疫細胞の変化を解析した。 CXCL1、CXCL2およびCCL2は、親株と比較してシスプラチン耐性株で高発現していた。顆粒球由来(polymorphonuclear MDSCs; PMN-MDSCs)および単球由来(monocytic MDSCs; Mo-MDSCs)のMDSCsの割合は、親株では腫瘍サイズに比例して増加したが、MB49R皮下腫瘍モデルでは、PMN-MDSCsは親株と比較して著しく減少した。また脾臓中のMDSCsに比較して腫瘍中のMDSCsにおいて免疫抑制関連遺伝子であるArg-1、iNOSの発現が有意に高値であった。α-Ly6C、α-Gr1およびα-PD-L1抗体との併用療法は、単独療法と比較して腫瘍の増殖を有意に抑制し、併用療法群の腫瘍組織においてMDSCsは減少し、CD8 T細胞の浸潤は増加していた。 シスプラチン耐性膀胱癌の治療においてMDSCは複合免疫療法の標的候補としての可能性があり、今後はヒト膀胱癌治療におけるMDSCsの変化をフローサイトメトリーを用いて解析する。
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Research Products
(1 results)