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2020 Fiscal Year Research-status Report

血流豊富な妊娠組織遺残を維持する分子機構の分泌性蛋白質スクリーニングによる探索

Research Project

Project/Area Number 19K18662
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

佐藤 明日香  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (60779859)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords妊娠組織遺残 / 血管拡張因子 / マイクロアレイ発現解析
Outline of Annual Research Achievements

昨年度、子宮筋層から豊富な血流を受ける流産・中絶・胞状奇胎後の妊娠組織遺残の症例について、約20件の臨床検体を凍結保存した。当該年度は、これらの検体で発現している遺伝子を確認する目的で、凍結検体からRNAの抽出、さらにRT-PCR法によるcDNAの抽出を行った。さらに、これらの検体をマイクロアレイ発現解析に提出した。今後はマイクロアレイ発現解析のデータを解析し、当施設で過去に行った流産組織のマイクロアレイ発現解析データの比較から、子宮筋層から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残で特異的に発現しているタンパク(特に血管拡張作用を持つと考えられる分泌性タンパク)がないかを検索していく予定である。
子宮筋層から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残の症例は、大量出血のリスクが高く、子宮動脈塞栓術や子宮全摘術など、その後の妊孕性に影響を及ぼす治療が必要になることがある。このように子宮から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残の症例で特異的に高発現な血管拡張因子が判明すれば、病態解明につながり、多量出血のリスクを持つこれらの症例の臨床的管理に関する新たな治療戦略の発見につながる可能性が期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染症による研究室入室制限などにより研究進行が停滞した時期があったため。

Strategy for Future Research Activity

子宮筋層から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残の検体のマイクロアレイ発現解析の結果を解析する。以前に当施設で行った流産組織のマイクロアレイ発現解析の結果と比較し、子宮筋層から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残で特異的に高発現な分泌性タンパクを、特に血管拡張作用を持つものという観点から検索する。そうして抽出された候補分子について、病理組織検体および凍結検体を用いて、免疫染色・リアルタイムPCR法による発現確認などを行い、検証を進める予定である。
また、前年度に行ったアドレノメデュリン(血管拡張作用を持つ分泌性タンパク)の発現を確かめる免疫染色について、組織アレイの標本を作製して再検討を行う。これにより、組織血流の有無によってアドレノメデュリンの発現に差異があるか検討する。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の影響で学会がほとんどオンライン開催となり、学会参加費や旅費が計画より少なくなった。
次年度は、マイクロアレイ発現解析の結果から抽出された血管拡張因子の候補物質についての免疫染色を予定しているため、そのための消耗品(抗体や試薬など)の購入を予定している。また、その候補物質については、リアルタイムPCR法を用いて凍結保存検体での発現を確認するため、試薬等の消耗品購入を予定している。

  • Research Products

    (6 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (5 results)

  • [Journal Article] Parental contribution to trisomy in heterozygous androgenetic complete moles2020

    • Author(s)
      Usui Hirokazu、Sato Asuka、Shozu Makio
    • Journal Title

      Scientific Reports

      Volume: 10 Pages: 17137

    • DOI

      10.1038/s41598-020-74375-4

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Management of a patient with a hydatidiform mole with an unfavorable human chorionic gonadotropin course2020

    • Author(s)
      Asuka Sato, Hirokazu Usui, Makio Shozu
    • Organizer
      第72回日本産科婦人科学会学術講演会
  • [Presentation] 臨床的侵入奇胎の化学療法抵抗性新出ポリープ状病変に対して摘出術が有効であった1例2020

    • Author(s)
      佐藤明日香、碓井宏和、生水真紀夫
    • Organizer
      第38回絨毛性疾患研究会
  • [Presentation] 単一施設で包括的管理を行った,若年性子宮体癌に対する妊孕性温存療法後の妊娠成績2020

    • Author(s)
      佐藤 明日香, 石川 博士, 中村 名律子 , 齊藤 佳子, 石井 久美子 , 小林 達也 , 生水 真紀夫
    • Organizer
      第65回日本生殖医学会学術講演会・総会
  • [Presentation] 調節卵巣刺激による排卵誘発中,採卵10日前の排卵により妊娠成立した重症卵巣過剰刺激症候群の1例2020

    • Author(s)
      佐藤 明日香, 石川 博士, 中村 名律子 , 齊藤 佳子, 石井 久美子 , 小林 達也 , 生水 真紀夫
    • Organizer
      第154回関東生殖医学会
  • [Presentation] 胞状奇胎自然寛解後の続発症発生率と奇胎後経過観察期間についての考察2020

    • Author(s)
      佐藤明日香、碓井宏和、生水真紀夫
    • Organizer
      第62回日本婦人科腫瘍学会学術講演会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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