2019 Fiscal Year Research-status Report
小児がん患者の卵巣組織凍結における適切な凍結手法の解析
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19K18665
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岩原 由樹 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (10632143)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 卵巣組織凍結 / 妊孕性温存 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児がん患者の妊孕性温存の方法としては、卵巣組織を治療前に体外で凍結保存する(卵巣組織凍結)ことが唯一の治療手段となる。主な凍結方法としては、ガラス化法と緩慢法が挙げられている。妊孕性温存の1手段である卵巣組織凍結は、初経前や性行為未経験者により選択される傾向にあるが、卵巣自体が小さい小児の卵巣組織の凍結方法も、成人と同様、卵巣切片を薄くして凍結するガラス化法が適切か否かの評価はなされていない。本研究の目的は小児に対するガラス化法による卵巣組織凍結方法は適切であるかどうかを評価することである。今年度は小児卵巣内における卵胞の存在部位の評価を行った。18歳までに卵巣の手術(付属器切除術)を行った症例の卵巣のHE(ヘマトキシリン・エオジン)染色標本中の正常卵巣部分を使用し卵巣皮質表面から卵胞が存在する位置の距離の平均値、各年齢で最短距離、単位面積当たり、卵胞数が多い部分の皮質からの距離の測定を行った。現在さらなる検体数を集めデーター値を集計予定である。小児の卵巣組織の凍結方法の違いで、融解後の生存卵胞数、生着率に差があるのかの評価については症例のリクルートを行いながら、成人ヒト卵巣組織を使用して実験手技の確認を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リクルートが予測数より少なかったため。COVID19の流行で予定していた実験がおくれたこと、また教育・臨床系職務の負担が増加し研究へのエフォートがかなり少なくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
日本人の小児卵巣内における卵胞の存在部位の評価に関しては、付属器切除術を行った症例の卵巣のHE標本中には正常卵巣部分が少ないことより正確な評価が困難な可能性が示唆された。症例数を追加したり、卵巣組織凍結を行った症例の標本で検討を行う予定である。 小児の卵巣組織の凍結方法の違いで、融解後の生存卵胞数、生着率に差があるのかの評価については症例のリクルートを行いながら、成人ヒト卵巣組織を使用して実験手技の確認を行っていく。
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Causes of Carryover |
本年度は小児卵巣組織病理標本を使用した研究を主に行ったため、次年度使用額が生じた。次年度は卵巣組織を使用した研究を行うため、前年度の予算をあわせて使用する予定である。
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Research Products
(2 results)