2020 Fiscal Year Research-status Report
妊娠初期に診断された妊娠糖尿病に対する治療介入の有効性の検証
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19K18675
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
青木 茂 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (50621546)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 妊娠糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、妊娠糖尿病について、妊娠初期に妊娠糖尿病と診断された患者を経過観察とし、世界的に診断されるべき時期である妊娠中期に再度妊娠糖尿病の評価を行い、その時点の結果から治療介入をすることで、妊娠中期からの妊娠糖尿病の治療介入の妥当性を検証するものである。世界的には妊娠中後期からの妊娠糖尿病のdetectおよび治療介入が一般的であり、日本の治療方針は特殊であることから、日本の妊娠糖尿病への治療戦略が妥当であるのかを検証することも大きな研究の目的の一つである。 本研究はリクルートは完了しており、現在データを解析している段階である。 妊娠初期に診断された妊娠糖尿病患者の約半数が無治療経過観察でも妊娠糖尿病と妊娠後期に診断されないことが判明し、妊娠初期のみ妊娠糖尿病と診断された患者については、妊娠分娩転帰は不良ではなく、妊娠初期からの妊娠糖尿病の治療介入はover treatmentである可能性が示唆された。 今回の研究登録者において、妊娠中期に妊娠糖尿病と診断された群と妊娠中期に妊娠糖尿病の診断基準に当てはまらなかった群間での妊娠初期と妊娠中期の血糖値の推移に着目した観点からのコホート内研究として論文がacceptされた。現在は妊娠分娩転帰に着目した観点からの従来の治療戦略と本研究での治療方針との比較の論文、妊娠初期のみ妊娠糖尿病と診断された群は耐糖能異常のない妊婦と同様の妊娠分娩転帰なのかを検証する論文を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在論文を1本acceptされ、妊娠分娩転帰に関する論文を現在執筆中である。
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Strategy for Future Research Activity |
妊娠初期に診断された妊娠糖尿病の意義について、論文作成および学会発表を行った。このデータをきっかけとして、日本産婦人科学会の周産期小委員会で妊娠初期の妊娠糖尿病についての小委員会が発足し、そこでもさらなる検討を予定している。・
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症流行に伴う学会への参加が難しかったため今年度の予定額が大幅に余ってしまったため次年度使用額を申請した。論文執筆に伴う諸費用に使用する予定である。
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