2020 Fiscal Year Research-status Report
光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御モデルの構築
Project/Area Number |
19K18705
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高尾 知佳 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40612429)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | PA-Cas9 / photoactivatable / CRISPR/Cas9 / fertility / reproduction / Lif |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は光照射による生殖能の時間的制御マウスモデルを構築することを目的とする。これまで光CAS9における女性生殖器の生殖能を時間的に制御するin vivoモデル構築されていなかった。 本年度は作製した既存の着床制御因子LifのsgRNAと光Cas9プラスミドを交配後のマウスに対して腹腔内投与を行い、青色LED光を照射し、in vivo生殖能制御マウスを作製した。妊娠コントロール群をsgCtrl+青色光照射群およびsgLif+青色光非照射群とし,ノックアウト群をsgLif +青色光照射とした。子宮を採取した結果、Lif蛋白質発現は減少し、ノックアウト群で有意に着床数は減少していた。 このマウスに対し、分泌タンパク質であるLifを膣内へ投与することで、着床能のレスキューが可能かについて検討を行った。腹腔内へ前述と同様のsgRNAと光Cas9を投与し、照射前に膣内へリコンビナントLifを投与し、青色LED光照射を行った。結果としてレスキュー群では着床能が優位にレスキューされていることが確認できた。 このことから、Lifを用いた光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御マウスモデルを作製し、分泌タンパク質Lifは外部補充によりレスキュー可能であることを証明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
岡山大学での研究の推進もあり、研究進捗が遅かったものの、本研究テーマであるモデルの作製には到達したことから、「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
光応答性CRISPR/CAS9による生殖能の時間的制御マウスモデルを作製することに成功した。このことから、光応答性ゲノム編集システムがマウス個体内で利用できるシステムであることを証明することができた。そこで次に光応答性システムを用いて子宮内膜症や子宮癌などの病態マウスを作成可能であるか検討する予定である。
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Research Products
(4 results)