2019 Fiscal Year Research-status Report
リンパ節郭清前後のリンパ管機能から考えるリンパ浮腫予防法の樹立
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19K18707
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
平山 貴士 順天堂大学, 医学部, 助教 (20816962)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 / インドシアニングリーン 蛍光造影検査 / リンパ管蛍光造影検査 / リンパ管静脈吻合術 / 卵巣がん / 子宮頸がん / 子宮体がん |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本研究を遂行するにあたり、インドシアニングリーン (以下ICG)を用いたリンパ管蛍光造影検査を行う予定のJR東京総合病院の医師とともに検査の方法、機器の設定をふまえた研究環境の整備を行い、検査を開始できる状態であることを確認した。また、リンパ浮腫予防のための手術を世界に先駆けて行っているグループとのdiscussionのためにヨーロッパ婦人科腫瘍学会へ参加し、研究に関しての意見交換を行った。以上のことをふまえて、本研究に関わる専門家の先生方とも協力し、研究計画書を作成した。ただし、本研究におけるICGの術前皮下投与が保険適応外であるため、特定臨床研究として行う必要があり、8月の審査に向けて準備を進めている。必要書類はすでに作成し提出した。監査、モニタリング、データマネジメントの方法に関しては、研究の信頼性を担保するために外部の機関に依頼することとし、その契約を進めている。 当初の研究計画書では、目標症例数を100例と設定し研究計画を立案したが、特定臨床研究を安全に行うために、本研究をICGを用いたリンパ管蛍光造影検査の安全性をprimary endpointとしたパイロット研究として位置付け、2年間で遂行可能な30症例を目標症例数として再設定し、認定臨床研究審査委員会の承認を得る形に変更した。それに伴い、本研究のsecondary endpointとして本来の研究目的であるリンパ管機能や形態の側面からリンパ浮腫発症のリスクファクターを抽出することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初であれば、倫理委員会での審査後、2019年10月頃より患者のリクルートを開始する予定であったが、ICGの適応外使用に伴う特定臨床研究への変更の必要性が出てきたため、監査、モニタリング、データマネジメント含めて、より詳細な研究計画書を再作成した。Primary endpointを変更に伴い、本研究における症例数を30例に再設定したため、期間中に十分実現可能ではあるが、手続きと審査に時間を要したため、やや遅れていると評価している。またCOVID-19の流行に伴い、CRBの開催が7月まで中止されていたことも一因ではある。現在でほぼ必要手続きは終了したため、本学での8月のCRBでの審査で承認され次第、直ちに患者のリクルートを開始する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の計画では2020年10月には1例目の登録を開始できるように準備を進めている。ICG蛍光造影検査を行う共同研究施設ではすでに研究開始環境は整っているので、2020年8月に開催予定の本学でのCRBの審査で承認され次第、直ちに患者のリクルートを開始する。
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Causes of Carryover |
特定臨床研究の申請を含めた、研究開始に関わる諸経費の決済を2019年度内に完了する予定であったが、申請が本年度になったため、その経費を本年度に持ち越す形とした。本年度は、特定臨床研究の申請にかかる経費に加えて、患者の検査費用の出費を含めた額を見越して予算を計画している。 具体的には、特定臨床研究申請に約120万円、患者の検査1回の検査2万円を計4回で一人当たり8万円となり、10-20人行うことを仮定すると80-160万円の経費を見越している。
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