2020 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣細胞癌に対するGrading systemの構築について
Project/Area Number |
19K18715
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
宮本 守員 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 産科婦人科学, 講師 (90738923)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / 卵巣明細胞癌 / Grading system / 予後 / 遺伝子変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣明細胞癌のGrading systemの構築及びGradingと背景にある遺伝子変化の相関関係の有無を調査することを目的とした。卵巣明細胞癌の形態変化に着目し、10%の充実部を有する症例または線維芽細胞の増生を伴いつつ浸潤を有する症例をHigh grade とし、その他の症例をLow gradeの2つに分類した。卵巣明細胞患者149名の組織スライドを再検鏡し、純粋型の卵巣明細胞癌を有する患者126名を抽出し、33症例をHigh grade に93症例をLow gradeにそれぞれ分類した。High grade群の方が、より進行した進行期で発見され(p=0.04)、初回手術でも残存腫瘍が多い症例を多く含んでいた(p=0.04)。また、High Grade群の無増悪生存期間(p<0.01)及び全生存期間(p<0.01)は不良であった。多変量解析で無増悪生存期間(ハザード比3.02, p<0.01) 及び全生存期間(ハザード比4.61, p<0.01)に対して予後不良因子であることを示した。 High grade 群9例とLow grade群6例をOncomine Tumor Mutations load Assayを用いて解析を行った。平均遺伝子変異量は、全体で19.24 (3.3-106) Mutation/Mb であり、High grade群は29.2(2.5-106) Mutation/MbでLow grade群で4.18(3.3-6.7) Mutation/Mbであった。ARIAD1AとPIK3CAのmutationは、High grade群及びlow grade群でARIAD1Aのmutationは6/9例(66%)と2/6例(33%)、PIK3CAのmutationは2/9例と1/6例に見られた。いずれの遺伝子変化もGrading systemとの関連はなかった。
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Research Products
(19 results)