• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

IL-12による好酸球性副鼻腔炎の病態制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 19K18718
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

中薗 彬  北海道大学, 大学病院, 医員 (90581041)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords好酸球性副鼻腔炎 / 鼻ポリープ / インターロイキン12
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではインターロイキン12(以下、IL-12)による好酸球性副鼻腔炎の病態制御機構解明を目的としている。好酸球性副鼻腔炎では鼻副鼻腔粘膜におけるタイトジャンクションの形成低下およびバリア機能低下が発症メカニズムにおいて重要である。IL-12のバリア機能への影響を確認するため、primary human nasal epithelial cell(以下、pHNEC)の気相―液相培養(air-liquid interference culture、以下ALI培養)を確立した。これによりALI培養された細胞における経上皮電気抵抗(transepithelial electrical resistance、以下TEER)を測定することによりバリア機能を評価可能となった。またTEER測定後のmembraneをZO-1で免疫蛍光染色し共焦点型顕微鏡で解析することによっても、タイトジャンクション形成能の評価が可能となった。現在、好酸球性副鼻腔炎・非好酸球性副鼻腔炎・健常例のALI培養ににおいてリコンビナントIL-12によるバリア機能への影響を評価中である。
健常例におけるTEER測定においてはpoly(I:C)刺激により低下することが確認された。これをpositive controlとしてIL-12による共培養によりレスキューできるかについて評価した。経時的にTEERを測定したものの、有意な変化を認めなかった。また刺激後48時間の時点でmembraneをZO-1で蛍光免染し蛍光強度の変化を評価したものの、有意差を認めなかった。IL-12の刺激条件を変更して再評価中である。なおpoly(I:C)はTLR3を刺激することから、鼻腔上皮における自然免疫シグナルによる影響を評価することも重要と考え、特にCOVID-19の侵入受容体であるアンジオテンシン2変換酵素受容体(ACE2)について評価したところ、ACE2はTLR3により有意に誘導されることが確認された。またその誘導はフルチカゾンにより抑制されることを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

pHNECからのALI培養およびそのTEER測定、membraneの免疫蛍光染色によるタイトジャンクション形成能やバリア機能の評価方法が確立された。しかしながらCOVID-19流行下での手術症例は回復傾向にあるものの、当初予定していたよりも少なく、症例の蓄積に難渋しているためやや遅れていると考える。

Strategy for Future Research Activity

好酸球性副鼻腔炎、非好酸球性副鼻腔炎、健常例の各ALI培養における、IL-12によるTEER測定やタイトジャンクション形成への影響を評価することにより、バリア機能の評価さらには好酸球性副鼻腔炎の病態解明を目指す。また本研究の研究対象であるIL-12は、好酸球性副鼻腔炎の病態に深く関わっている自然リンパ球(innate lymphoid cell、以下ILC)2型のILC1型への再分化を誘導する可能性が指摘されている。そのためALI培養時にIL-12の刺激によるTEERおよびタイトジャンクション形成能について、特に好酸球性副鼻腔炎症例での症例を蓄積し、評価予定である。

Causes of Carryover

参加予定であった学会がCOVID-19の影響で中止になり、使用予定だった旅費・参加費が繰り越された。また、試薬や実験機器については教室で保管してあった ものを使用できたため、その購入費用が抑えられた。 今後、細胞培養、タンパク質発現評価のため、試薬類(培地、各種抗体やprimer等)の購入予定 である。また延期となった学会が開催されるようであれば、旅費として使用予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Fluticasone Propionate Suppresses Poly(I:C)-Induced ACE2 in Primary Human Nasal Epithelial Cells2021

    • Author(s)
      Nakazono Akira
    • Journal Title

      Frontiers in Cellular and Infection Microbiology

      Volume: 11 Pages: 655666

    • DOI

      10.3389/fcimb.2021.655666

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] 鼻腔粘膜上皮細胞における新型コロナウィルス細胞診入因子の発現制御機構2021

    • Author(s)
      中薗 彬
    • Organizer
      第1回日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会 総会・学術講演会

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi