2021 Fiscal Year Research-status Report
超音波診断装置を用いた唾液腺腫瘍の3D血流診断法の確立
Project/Area Number |
19K18730
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松田 枝里子 鳥取大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (40569274)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超音波診断 / 唾液腺腫瘍 / 血流評価 / 3D |
Outline of Annual Research Achievements |
唾液腺腫瘍の超音波診断において、Bモードの所見やドプラモードによる血流の所見は腫瘍の鑑別に有用であるが、現在の血流評価は任意の1断面(2D)での評価であるため、腫瘍全体の血流の分布や程度を把握しにくいという難しさがある。 本研究では、唾液腺腫瘍の腫瘍血流を様々なモードを用いて3D画像化し、各腫瘍の3D血流の特徴を明らかにした上で、最終的にはBモードと3D腫瘍血流の所見を合わせた診断アルゴリズムを確立することを目的としている。 前年度までに、超音波検査の手技は決定しており、唾液腺腫瘍に対して情報収集を開始していた。当該年度は、その手技を活用して検査をおこない、Bモードと腫瘍血流(カラードプラとパワードプラ、低流速モード)の情報収集を継続した。腫瘍血流の評価については、それぞれのモードで3D画像化をおこなった。血流の評価においては、探触子の圧迫により血流シグナルが拾えなくなることがあるため、過度な圧迫は避ける必要がある。耳下腺と顎下腺の観察では表面の凹凸が避けられないケースも少なくなく、硬いエコーゼリーを高めに盛ることで過度の圧迫を避ける工夫をおこなった。各モードの特徴としては前年度に報告した内容から大きな変更点はなく、低流速モードは血流の走行を明瞭に3D画像化でき、アーチファクトの混入が少なく、微細な血流まで捉えることが可能であった。 情報収集は当該年度で終了とし、現在は各腫瘍の血流所見の特徴についてデータをまとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度同様、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、院内の業者等の立ち入り制限が続き、また学会や研究会は現地に赴くことが出来ず、情報収集および意見交換の場が得られにくい状況が続いているため。
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Strategy for Future Research Activity |
情報収集は当該年度で終了とし、次年度はデータをまとめて論文化を目指す。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で、現地参加を予定してた学会等がWEB参加に変更となり、旅費の支出がなくなり残額が生じた。また当初は当該年度に論文化する予定であったが、やや遅れており次年度に持ち越しとなったため、論文化にかかる費用分が残っている。次年度は、データをまとめて学会発表と論文化を目指し、旅費と英文添削や投稿費、オープンアクセス代などに使用する予定である。
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