2020 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of tumor stroma-related genes in head and neck cancer
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19K18736
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
萬 顕 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20792120)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | AEBP1 / 頭頚部癌 / がん間質 / 扁平上皮癌 / CAF |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍間質には腫瘍関連線維芽細胞 (cancer associated fibroblast : CAF) や腫瘍血管内皮、免疫細胞、間葉系幹細胞など様々な細胞が存在し、腫瘍微小環境 (Tumor micro environment : TME)を構築している。我々はこれまで、大腸がん間質においてAdipocyte Enhancer Binding Protein 1 (AEBP1)の発現が亢進し、腫瘍血管新生を促進することを報告した (Cancer Sci, 2020)。 本研究では頭頸部扁平上皮がん (HNSCC) におけるAEBP1の役割を明らかにするため、まず舌癌臨床検体(n = 49)におけるAEBP1発現を免疫組織染色で解析した。その結果、AEBP1はCAFにおいて高発現しており、かつAEBP1の発現はT因子、高悪性度、生存予後不良と正の相関を示した。HNSCCより分離培養したCAFを用いて解析を行った結果、CAFにおけるAEBP1発現は、舌がん細胞との共培養やTGF-β刺激により誘導された。またCAFのAEBP1は、がん細胞の遊走・浸潤能を亢進させることがBoydenチャンバーアッセイおよびゲル浸潤アッセイから示された。CAFのAEBP1過剰発現は、CXCL12、CD44などCAF活性化に関わる遺伝子発現を誘導することがマイクロアレイ解析から示された。また、がん細胞をリコンビナントAEBP1タンパクで処理することで、VIMなどEMTマーカー遺伝子の誘導が認められた。さらにAEBP1を過剰発現したCAFとがん細胞を免疫不全マウスに移植することで、xenograft形成能の促進が認められた。これらの結果から、CAFのAEBP1高発現は、がん細胞の浸潤能や腫瘍形成能を促進し、HNSCCの進展に寄与することが示唆され、AEBP1が新たな治療標的となり得る可能性が示された.
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[Journal Article] Upregulation of adipocyte enhancer-binding protein 1 in endothelial cells promotes tumor angiogenesis in colorectal cancer2020
Author(s)
Akira Yorozu,Eiichiro Yamamoto,Takeshi Niinuma,Akihiro Tsuyada,Reo Maruyama,Hiroshi Kitajima,Yuto Numata,Masahiro Kai,Gota Sudo,Toshiyuki Kubo,Toshihiko Nishidate,Kenji Okita,Ichiro Takemasa,Hiroshi Nakase,Tamotsu Sugai ,Kenichi Takano ,Hiromu Suzuki
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 111
Pages: 1631-1644
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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