2022 Fiscal Year Research-status Report
嗅神経再生過程におけるβ2アドレナリン受容体の役割の解析
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19K18796
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岸本 めぐみ 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (20833396)
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Project Period (FY) |
2021-11-01 – 2025-03-31
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Keywords | 嗅神経 / 嗅上皮 / 再生 / サロメテロール / βアドレナリン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、メチマゾールによる嗅上皮傷害後の再生過程におけるβ2アドレナリン受容体シグナルの役割を啓明することである。 前年度はサロメテロール点鼻群の組織学的解析中を行い、成熟嗅細胞、細胞増殖マーカー陽性細胞、好酸球および嗅上皮厚についての定量解析を行ったが統計学的有意差はみられなかった。サロメテロール点鼻後の組織学的変化は個体差でのバラつきが大きく、鼻腔組織内でのサロメテロ―ル濃度が安定していない可能性が否定できなかった。現在、サロメテロールの腹腔内投与群の組織学的解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メチマゾールの点鼻などで既に確立せれている点鼻法であるが、サロメテロール点鼻後の組織学的解析から、個体差が大きいことが明らかとなった。鼻腔組織内のサロメテロ―ル濃度が不安定である可能性が否定できなかったため、現在サロメテロールの投与法を腹腔内投与に変更し解析をおこなっている。一方、嗅球のin vivo imagingのためのwindow作成は既に確立できており予定より早く進展している。実験全体ではおおむね順調に伸展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、鼻噴霧ステロイド剤であるフルチカゾン点鼻群の組織学解析を行い、サロメテロールの効果を検討する。また、嗅細胞軸索末端に蛍光色素を発現するトランスジェニック(Tg)マウスを用いて嗅球でのin vivo imagingを行い嗅神経再生過程を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
予定より順調に実験が進展しているため
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