2022 Fiscal Year Research-status Report
鼓索神経の鼓室内の走行パターンおよびCT画像の検討
Project/Area Number |
19K18797
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浦中 司 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (60828705)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 鼓索神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
鼓室(中耳腔)には鼓索神経という味覚に関与する神経が走行しており、鼓室形成術等の鼓索神経周囲の操作を伴う耳科手術では、同神経を切断しないように愛護的に操作を行い温存することが望まれる。本研究の概要は、鼓膜の奥にある鼓索神経という味の神経の走行を経外耳道的内視鏡下耳科手術の画像を元に分類を行い、手術前のComputed Tomography(CT)画像を解析することで、前述の鼓索神経の分類を手術前に予測できるかを検討することである。東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頚部外科において、2013年から2018年6月までに施行された経外耳道的内視鏡下耳科手術の手術中に得られた画像情報を元に、鼓室内を鼓索神経の走行の分類を行った。その結果、鼓室内の鼓索神経の走行の仕方を5種類に分類することができた。経外耳道的内視鏡下耳科手術の手術前に撮像されていたCT画像での後鼓索神経小管の走行部位、その鼓室側への開口部位の位置情報などから、今回手術中の画像分析で分類した鼓索神経の走行パターンを予測可能性について、画像解析ソフトを用いて検討・解析を行った。今回の鼓索神経の走行の分類で得られたEACタイプは、手術前のCT画像からある程度予測することが可能であった。手術前に鼓索神経の走行の情報が得らえるため、これまでよりも鼓索神経に関して安全・愛護的な耳科手術につなげることが可能であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
鼓室内を鼓索神経の走行の分類を行い、経外耳道的内視鏡下耳科手術の手術前に撮像されていたCT画像での後鼓索神経小管の走行部位、その鼓室側への開口部位 の位置情報などから、走行パターンを予測可能性について、画像解析ソフトを用いて検討・解析を行った結果を学会誌に投稿し採択された。 新型コロナウイルスの流行に伴い、症例の蓄積がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
蓄積された症例の解析を進め、研究を進める。
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Causes of Carryover |
今年度もコロナ禍による学会の中止やWEB開催に伴う旅費の未使用により当該年度により支出が予定よりも少なかっため次年度使用額が生じた。国内の学会は開 催もされてきており、翌年度分と合わせて知見を深めるため今後学会参加のための費用として使用する予定である。
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