2022 Fiscal Year Research-status Report
眼循環、眼循環調節因子を用いた新規緑内障評価、治療法の確立
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19K18827
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
神谷 隆行 旭川医科大学, 医学部, 診療助教 (80624189)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 緑内障 / 眼循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障は慢性進行性の視神経疾患であるが、進行予防目的としての眼圧下降が唯一の治療法である。また、進行評価には視野検査や光干渉断層計による網膜形態解析が用いられているが、客観性や感度という点で限界がある。そのため、緑内障の新たな評価・治療法の確立が急務となっている。我々は、眼血流や生体内バイオマーカーを用いた緑内障進行評価法、治療の確立を目指して研究を行っている。
・緑内障眼におけるFlicker光刺激による網膜血流動態変化:健常成人10名10眼を対象とし、Flicker光刺激装置を導入した血流計(LSFG)にてFlicker光刺激前後での血流測定を行ったが、Flicker光刺激前後での有意な血流変化は認めなかった。暗順応30分後に同様の刺激を加えたが有意な変化は認めなかった。 ・緑内障における新たなバイオマーカーの確立 ー臨床研究ー:緑内障患者、特に進行速度が速い落屑緑内障(落屑症候群)における前房水中のバイオマーカーの 検索を目的とし、白内障手術、緑内障手術中に前房水採取・検討している。これまでに予備実験として濃度測定を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた結果が得られないこと、基礎実験を行う人員が不足していることなどが挙げられる。 また、前房水を採取、濃度測定を行なったところ、バイオマーカーの候補となりうる物質を数種類検出した。しかし、まだ検体数が少ないことなどもあり、確定に至るには更なる検討が追加で必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
前房水を採取、濃度測定を行なったところ、バイオマーカーの候補となりうる物質を数種類検出した。しかし、まだ検体数が少ないことなどもあり、確定に至るには更なる検討が追加で必要である。
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Causes of Carryover |
人員不足、COVID-19の影響もあり、研究が予定通りに進行していないこと、参加予定であった学会に現地での参加ができず、旅費の使用がなかったことなどから、次年度使用額が生じた。繰越額、翌年度分に関しては濃度測定、追加研究、学会参加等で使用する予定である。
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