2021 Fiscal Year Research-status Report
Revealing the molecular mechanism of immune suppression and developing methods to overcome immune suppression in endo-ocular malignant tumor.
Project/Area Number |
19K18857
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
坪田 欣也 東京医科大学, 医学部, 助教 (10834161)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 眼内悪性黒色腫 / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、悪性腫瘍の治療法として、外科的治療法、化学療法、放射線療法に続く第4の治療として免疫療法が注目を集めています。特に免疫チェックポイント阻害療法は通常の治療に抵抗性を示す進行がんを縮小させるなど、その治療効果は大いに注目されています。 眼内悪性腫瘍が転移した場合、有効な治療法が少ないことから、眼内悪性腫瘍の転移症例に免疫チェックポイント阻害療法が試されていますが、他臓器の悪性腫瘍に比べ治療奏功率が低いことが報告されています。 そこで、免疫チェックポイント阻害療法抵抗性の免疫メカニズムの解明を目的とし、まずは免疫療法に治療抵抗性を示す細胞集団を検索を行いました。 細胞表面マーカーを用いて分類した細胞集団(陽性群と陰性群)に悪性黒色種細胞を特異的に認識し障害するMART-1T細胞を混合培養し、培養上清のIFN-γをELISA法で測定することで免疫チェックポイント阻害療法に抵抗性を示す細胞集団の存在が明らかとなりました。 昨年度には臨床検体を用いて、悪性黒色腫細胞と先に得られた免疫細胞に抵抗性を示した細胞表面マーカーとCD4、CD8細胞の多重染色し、臨床検体を用いた免疫染色に成功しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年、臨床検体を用いて、先に得られた細胞表面マーカーを染色を試みたが、悪性黒色腫はメラニンを大量に含むため、適切な染色条件決定に時間を要した。また、免疫細胞に抵抗性を示した細胞表面マーカーは悪性黒色腫以外の正常組織にもみられており、悪性黒色腫細胞と免疫細胞に抵抗性を示した細胞表面マーカーの多重染色が必要となったが、多重染色の染色条件決定に時間をさらに時間を要した。得られた多重染色の染色条件を基に過去の臨床検体を染色したところ、古い症例では染色が不十分であり、解析に十分な結果を得ることが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
古い臨床検体では染色条件が異なることから、改めて染色条件の詳細な検討を行い、平行して新たな臨床検体では免疫細胞に抵抗性を示した細胞表面マーカーの浸潤細胞数と生命予後の関連を検討する。 また治療抵抗性の細胞集団を選択的に回収し、様々な薬剤と共培養を行い、治療抵抗性の細胞集団を特異的に障害する薬剤の探索を行う。
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Causes of Carryover |
治療に抵抗性の細胞集団を特定できたが、細胞集団の特定と臨床検体の多重染色条件の検討に多くの時間を要してしまい、予定より大幅に遅れている。また、今後も多くの臨床検体を染色するため、予定より多くの抗体を購入する必要がある。そのため、未使用額を抗体購入に充てる予定である。
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