2019 Fiscal Year Research-status Report
Trial of the ophthalmic solution of PPAR alpha for clinical application
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19K18859
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
有馬 武志 日本医科大学, 医学部, 助教 (00823113)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | PPAR alpha / neovascularization / angiopoietin-2 / VEGF / PPAR beta / PPAR gamma / LV-SEM |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の研究成果(Arima, T. Sci Rep. 2017)を国際学会(Kyoto Cornea Club. 2019. Kyoto)で発表した。 新たな研究の進展としてはPPAR betaの可能性にも着目し、点眼剤化させて病理学的精査を行った。興味深いことにPPAR betaは抗炎症効果を強く認める一方で血管新生を誘発する相反する結果となった。また、各PPARの特性には違いがあるため合剤の可能性に関しても動物実験を行い調べたPPAR alphaとPPAR gammaの合剤はそれぞれの特徴を含んだより効果的な消炎剤として機能していた。 これらの研究成果は2020年度に学会発表、および論文化する予定である。 PPAR alphaの抗血管新生効果を調べる際に簡易・迅速に電子顕微鏡画像を観察できるLV-SEMを用いた。LV-SEMはこれまでの電子顕微鏡と比べて有用な点が多い一方、眼科学領域では未だ普及していない技術であったため論文化し報告した(Arima, T. TVST. in press)。 2020年度では学会発表や論文化に加えてPPARの近視化抑制や網膜新生血管抑制にも着目し研究を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を概ね論文化できる段階まで進展している。 さらなる可能性があるため、詳しい実験の追加が必要でもあるため概ね順調な進展とした。
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Strategy for Future Research Activity |
PPARは脂質や糖代謝に関わっているが、抗炎症作用や抗酸化作用があることが報告され、我々はPPARを研究対象として点眼剤化しその実用性を調べてきた。これまでの研究成果では概ね良好でPPARは点眼剤として抗炎症作用や抗新生血管作用を有していた。 今後の展望としてPPARはコラーゲンの線維化にも寄与しており、眼球の強膜を構成するコラーゲンⅠ型を制御することで眼軸、つまり近視化にも関与することが報告されている。 従って今後はPPARの近視化抑制モデルにも点眼剤を応用して治療選択肢の可能性を調べていく方針である。
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Causes of Carryover |
研究成果を報告するための学会参加や論文化する際の英文校正に必要である。 また新たな研究成果を出すための新規抗体や実験動物の費用として必要である。
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