2019 Fiscal Year Research-status Report
インターバル速歩による運動療法が、加齢黄斑変性の治療となる
Project/Area Number |
19K18874
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
上田 朋子 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (30624928)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 抗VEGF薬投与回数 / 加齢黄斑変性 / 体調 |
Outline of Annual Research Achievements |
インターバル速歩による運動療法の希望者(被験者)に、2019年5月末、杉谷キャンパスの体育館に集合してもらい、信州大学から招待した森川先生、降幡先生による講演を聴講後、被験者の体力測定を施行、塾大メイトを各被験者に渡し、使用方法の説明を行った。以降、各被験者には日常的に可能な範囲で、週3回~4回のインターバル速歩を実施してもらった。そして1~2か月毎の抗VEGF薬治療日に塾大メイトを持参してもらい、データをリサーチセンターへ転送し、インターバル速歩の実績を評価した印刷物を各被験者に渡し、説明を行った。自宅でのインターバル速歩が評価されて評価用紙に花丸がついていると、被験者のモチベーションはさらに大きくなり、被験者のうち3人は、ほぼ毎日インターバル速歩を実行されていた。インターバル速歩開始より2か月後には、足が動きやすくなった、体調が良くなった、血圧が下がった、など、体調改善が得られたと喜ばれた。残念ながらインターバル速歩を続けることができなかった被験者も3人おり、その理由は、仕事の多忙が2人、痔の悪化が1人(悪化前にインターバル速歩をほとんど実行されていなかったため、関連性はないと判断した)であった。半年間インターバル速歩を継続できている被験者は6人中3人である。運動療法を継続できている3例いずれも加齢黄斑変性の再発までの間隔は未だ延びていないが、今後も運動療法を継続し、再発間隔について検討する予定である。さらに今後も加齢黄斑変性に対する加療中の患者に運動療法の参加を呼びかけ、被験者数の増加に努める予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被験者の数が未だ少ないため今後増やすことを目標としていた。富山は冬季の天候が悪いために春季以降に被験者を増やす予定であったが、新型コロナウイルスの蔓延のため、運動療法の説明会や体力測定のための来院の依頼が困難な状況であり、新しい被験者の勧誘に苦慮している。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスによる外出制限が緩和され、患者が安心して来院できるようになった際に、早急に説明会や体力測定が開始できるよう、必要な資料の準備やデータ解析法を整えておく予定である。
|
Causes of Carryover |
被験者数が未だ少ないために次年度使用額が生じた。今後被験者数の増加に伴い、運動療法説明会の講師招待費、塾大メイト使用料・データ管理料・システム登録料、血管内皮機能測定のプローブ費(エンドパット)、学会発表に使用する予定である。
|