2020 Fiscal Year Research-status Report
ペリサイト消失網膜症モデルマウスを用いた網膜線維化のメカニズム解析
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19K18883
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
井上 奈緒美 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (60791168)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖尿病網膜症 / 筋線維芽細胞 / ペリサイト / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、CX3CR1-CreERT2:R26R-EYFPレポーターマウスを用いて、網膜下の線維化と浸潤するマクロファージの局在について解析を行った。活性化ミクログリアと単球由来マクロファージの網膜内局在を確認したところ、炎症の急性期では活性化ミクログリアと骨髄由来マクロファージが網膜に浸潤する一方、線維化が進行し炎症の慢性期へ移行するとともに骨髄由来マクロファージは減少し、活性化ミクログリアのみが残存することが明らかとなった。この結果から、ペリサイト消失網膜症モデルにおいては、主に活性化ミクログリアが網膜下の線維化を誘導すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、ミクログリアが網膜下の線維化を誘導し得ることを示すため、ペリサイト消失網膜症モデルマウスに抗体を投与することでミクログリアを消失させ、線維化の形成への影響を解析する。さらにフローサイトメトリー解析と免疫組織化学染色により、線維化を誘導するミクログリアの表面抗原マーカーを同定する。
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Causes of Carryover |
必要経費を使用した端数が生じた。次年度に繰り越す。
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