2020 Fiscal Year Research-status Report
網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫におけるアンジオポエチンの関与解明と臨床への応用
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19K18884
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
鈴木 識裕 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (10831258)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 網膜静脈分枝閉塞症 |
Outline of Annual Research Achievements |
名古屋市立大学のIRB承認の上、網膜静脈分枝閉塞症(retinal vein occlusion: RVO)患者の前房水を計22症例35サンプルを採取した。まだ対照群を含めて症例数 が少ないため、細胞外血管内皮増殖因子(vascular endothelial grouwth factor: VEGF)、アンギオポエチン(angiopoietin: Ang)、炎症性サイトカイン (IL6, IL8, MCP-1)の発現は確認できていない。 マウス実験的RVOモデルの作製については、マウスの個体間で静脈閉塞の状態に差がでやすいため、それが少なくなるように試行錯誤し、レーザーの設定やレーザーの秒数を設定した。その結果、経時的に眼底画像やOCT画像、アクリジンオレンジ(acidine orange: AO)蛍光染色法による画像、蛍光眼底造影(FA)の画像取得を行い、マウス実験的RVOモデルにおける、網膜出血、網膜浮腫、白血球動態、網膜循環動態の経時的な変化を観察することが安定してできるようになった。また、Cx3cr1-GFPノックインマウスを用いることでマクロファージやミクログリアの動態の経時的な変化を観察することができるようになったため、今年度は、クロドロン酸を用いて体内のマクロファージを消失させるとどのような影響がでるのか、まずはクロドロン酸が眼内でも効果があるかどうか確認のため、マウス実験的CNVモデルにて効果を確認したところ、クロドロン酸を用いることで眼内へのマクロファージの遊走を抑制できることが確認できた。今後は、マウス実験的RVOモデルにて確認予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
画像取得するための機械が故障しており実験が滞ってしまっている。 またコロナ禍により前房水サンプルを取得するBRVOの新規患者が減っていること、対照群である白内障手術の患者の前房水を取得する機会も減っており、前房水のサンプル数が伸び悩んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
画像取得のための機械の修理を行う。 クロドロン酸を用いてマウス実験的RVOモデルのデータを取得する。
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Causes of Carryover |
端数の範囲内と考えます。 次年度の物品費購入費用にあてる予定です。
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