2021 Fiscal Year Research-status Report
涙道閉塞眼における眼表面涙液組成変化の検討による閉塞原因の解明
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19K18889
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
石川 聖 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20774243)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 涙道閉塞 / 涙液中サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
涙液中のサイトカインを測定するために、サンプル抽出のための簡便かつ量も確保できる最もよい測定方法の模索を去年に引き続き行った。具体的には、測定に要する時間が5秒と簡便なストリップメニスコメトリー紙を使用し、涙液量を簡便に採取測定する方法につき条件設定を行った。涙液を吸収したストリップメニスコメトリー紙を吸収する溝を含んだ部分で2つに切断し、露出した溝の部分をチューブの下方に設置し、そのチュ-ブを100g(gravity)の条件で1分間遠心分離をかけることで、これまで既報で涙液採取に用いられていた方法と有意差なく涙液中のサイトカインを抽出することに成功した。 この方法を用いて涙道閉塞患者の涙液中サイトカインを抽出し解析を行ったところ、涙道閉塞患者は正常者と比較し、涙液中のIL-6量が正常眼0.5±0.4pg/mlに対し、涙道閉塞眼では1.58±1.78pg/mlと有意に上昇していることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、涙液のサンプル数の確保がやや遅れている。 また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で涙道手術を控える方が増えており、術後のサンプル確保も同様に遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
手術希望患者が徐々に戻ってきているため、術後の涙液サイトカインのサンプル数が増えてくるので術前と術後のサイトカイン量を比較し、涙道閉塞にサイトカインの関わりがあるか統計解析していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で涙液サイトカインを測定するサンプル数(手術患者数)の確保が遅れたため、解析回数が予定より少なくなり、解析にかかる費用を使用しなかったため。 手術希望者は徐々に戻ってきているため、涙液サンプルの解析回数を去年と合わせて3回予定している。
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