2020 Fiscal Year Annual Research Report
An attempt to new amblyopia treatment using a polarizing film
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19K18890
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| Research Institution | Kitasato University |
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Principal Investigator |
岩田 遥 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (40803200)
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2019-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 弱視 / 小児眼科 / 弱視訓練 / 弱視治療 / Binocular approach |
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| Outline of Annual Research Achievements |
安価かつ手軽に両眼開放下の弱視訓練を行うことのできる、偏光フィルムを用いた新たな弱視訓練装置を開発し、その有用性と有効性について検討した。本装置は、1枚の偏光フィルムをテレビや本などに貼付し、また軸を90度回転させた偏光フィルムを眼鏡の健眼側に貼付することにより、両眼開放下で弱視眼のみに視標を呈示することが可能な装置である。
不同視弱視患者を対象にランダム化比較試験の臨床研究（倫理審査委員会承認済）を実施予定であった。しかしながら、2020年度から本邦においてCOVID-19が蔓延した影響により、ランダム化比較試験による臨床試験は一時的に中止せざるを得ない状態となった。そのため、本研究は偏向フィルムを用いた新たな弱視訓練装置を使用した症例に対する観察研究となった。
対象は不同視弱視と診断された患者14名（平均年齢4.7±1.1歳）である。患者に対し、シクロペントラート塩酸塩点眼による調節麻痺下の検査にて得られた屈折値の完全屈折矯正眼鏡の装用に加え、本装置による１日あたり30分間の弱視訓練を指示した。弱視訓練開始3か月後における弱視眼視力の向上値、及び弱視訓練の実施率（弱視訓練実施時間/弱視訓練指示時間）について検討した。
弱視治療前の平均視力は0.57±0.12であり、弱視治療３か月後の平均視力は0.25±0.09に有意な向上を認めた。また、全ての症例において視力の向上が観察された。弱視訓練の実施率は81.4±18.0％であり、良好な値を示した。
COVID-19の影響により予定していたランダム化比較試験の実施はできなかったが、本装置を用いることにより良好な弱視訓練効果が示された。しかしながら、郡間での比較などができていないため、今後、本研究によるデータを参考に、従来法のアイパッチとの詳細な比較などを検討する予定である。
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